今日は文化の日です。ただ、わたしも含め日本の文化に関して、特段考えることがあまりないのでは。ところが、自分がこれから起業する企業文化に関してはいかがでしょうか。
企業文化などと言いますと、資金を出して芸術や文化を大企業行なうメセナのことをイメージする人がほとんどです。ただ、企業経営の中には、こんな文化の仕組みがあることを覚えてください。
一般に、起業する人が会社設立に当たって考えるビジョンやミッションは、経営者と従業員、パート、スタッフ、バイト向けです。これは、起業家が社内向けにインプットするもの。
一方、ビジョンやミッションがカタチを変えて外部にアウトプットされるときには、企業文化と言われます。お客さんや取引先、周辺住民の人たち向けに発せられます。
この企業文化ですが、一見難しそうに思われがちですが、最もよく見かけるのはお客さんへの接客です。バイトの女の子が、「いらっしゃいませ、何のご用ですか?」の一言が、会社の文化を最も手っ取り早く現します。
開業初日、お客さんにスタッフがこんな対応をしますと、そのままこの会社の企業文化ということになります。こんな対応が1週間も続くと、会社全体の枠も決まってしまいます。
起業家が、あいさつ回りで見込み客を廻っている間に、会社の企業文化は起業家の思い入れなどと無関心なバイトの女の子によって作られます。起業で失敗するケースには、こんな企業文化が思わぬカタチで関わる時です。
起業家が気づいたときには、もう手遅れなんてことがあります。お客さんなら誰もが身に覚えのあると思いますが、一度接客で不快な思いをした人は2度とは来店してくれません。
文化の日には無関心でも、自分の会社の企業文化に関して無関心ではいられません。起業家自身が、ビジョンやミッションを知らなかったり、企業文化を知らない未熟と準備不足により、起業が失敗するケースは多いです。大丈夫ですか。
【ひと言】
今年の文化勲章受章者に一人だけ女性がいます。91歳で染織家の志村ふくみさん。終戦後の31歳のとき、二人の幼児を抱えて生活に困ってはじめた染織でした。藍染めは知られていますが、回りの草木から色を取り出し生地を染める技術です。草木は直ぐ枯れますから、「草木の命をこの世にとどめる手伝い」をすることが染織家と言っています。心に染みる言葉です。
元気にお過ごしですか。
起業アドバイザーの中山おさひろです。
現在、人気ブログランキング 起業部門 15位から 13位に上昇しています。
ここからクリックお願いします。 人気ブログランキングへ