酒好きの人の中には、最初一杯だけのつもりで飲んだはずなのに、気がつくと最終電車に間に合わなかった経験をした人は多いと思います。気持ちと身体が別々に動くような経験です。
現在、旅行客の宿泊向けに部屋を貸す民泊がたいへんな人気です。政府のお墨付きもあり、自宅の一室が使われていないので、この機会に国内外の人に貸してみようかと思う人です。
元々は片手間ではない起業を志した人が、準備の一環として民泊ビジネスで経営を考える方向転換です。部屋貸しですから、リスクも少なく擬似起業としては、手ごろなビジネスではと思うようなケース。
軽い気持ちの起業の真似事のはずが、気がつくと民泊向けに他人の部屋まで借りて又貸しするまで深入りする人。これは酒好きの軽い一杯と同じで、どんどんのめり込んでいくタイプの人です。
実際、起業で成功している人の多くは、のめり込むタイプの人ばかり。特に今の起業では、のめり込むことでお客さんの気持ちにまで近づいた人が、多くのお客さんを集めることができる人です。
本来は、もっと市場規模の大きなビジネスで起業を考えていたのに、自分の得意分野は他にあるはずなのに。民泊ブームに軽い気持ちで飛び乗ったばかりに、そこに腰を落ち着けてしまうケースです。
人間の脳は、苦労するとするほどしっかり頭に刷り込まれます。民泊から他のビジネスに乗り換えようとしても、民泊ビジネスが頭に刷り込まれていますから、他では上手くいかないケースが多いです。
公務員の人が、民間ビジネスではあまり上手くいっていません。フランチャイズで加盟店オーナーから経営に関わった人は、その後もほとんどフランチャイズでビジネスをするなど、頭の刷り込みは気づかないうちに進んでいます。
最初は軽い小遣い稼ぎのはずが、そのまま一生の仕事にしてしまうケースは少なくないです。民泊ブームはあくまでも小さなビジネスで、リスクも小さい代わり、起業としては子ども向けビジネスと思った方がよいです。
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【ひと言】
今のビジネスにおいて、軽い気持ちで取り組んだビジネスほど質の悪いものはありません。重い起業も軽い起業も、取り組み始めたらその後は同じです。資金もかかりますし、人手もPRにも必要です。本気で取り組んでいないビジネスに時間をかけることほどムダはないです。軽い起業が原因で、本気の起業を止めることになる人もいますから、民泊といえども甘く考えないことです。
元気にお過ごしですか。起業アドバイザーの中山おさひろです。
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