起業する場合の教訓として、古いシステムが今も稼動している業界が上げられます。代表的な例は農業起業で、各地の農協が農家を指導するシステムでは利益がでなくなり、新たな農業生産者や流通業者の起業を生んでいます。
今回SMAPの独立騒動を見ていて、古いままのシステムが現代と合わなくなった芸能界を痛感しました。日本のショービジネスは、これまでテレビを中心に廻ってきましたが、視聴者数や売上げ規模など限界にきています。
SMAPの5人のメンバーの活動が、テレビ出演によって制約されたり、金銭的、人間的な問題も重なり、今回所属事務者からの独立を考えたが結局、思いを果たせなかったのが騒動の表に見えている結果です。
このようなケースは芸能界ばかりでなく、古い体質を引きずる業界は日本に多数存在しています。よく問題になるのが建設業界。マンションの杭打ち問題でクローズアップされましたが、基本的には50年前のシステムのまま。
築地に代表されるような生鮮食品市場も同様です。他にも、出版業界、新聞業界、宗教団体など、既存組織とシステムを守ろうとする会社がひしめきあう業界はまだまだあります。
例え古いシステムが残る業界とはいえども、市場が拡大を続けている間は問題が表面化することはありません。新規に参入しようとしても、難しい業界であることは確か。
ただ、芸能界のようにCDやチケットが売れなくなり、テレビ視聴者が減少して市場のパイが縮小サイクルに入りますと、芸能事務所を辞める人、海外に活路を求める人が出て、今のシステムを維持するのは難しくなります。
これから起業しようとしている業界が、古いシステムの業界かどうか、チェックする必要があります。市場が拡大しているのか、縮小が始まっているのか、そちらも検証することを勧めます。
【ひと言】
SMAP騒動は国会でも取り上げられ、安倍首相は「存続することはよかった」と発言しています。本来は、事務所との契約問題が論じられるべきで、明治憲法の契約をそのまま残している、日本政府の怠慢が原因とされてもおかしくないです。まるで奴隷契約と同じで、デビューでの契約はそのまま現在も引き継がれるなら、それはたいへんなブラック企業のなせる技で、政府がメンバーを保護すべきです。
元気にお過ごしですか。
起業アドバイザーの中山おさひろです。
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