最近、業界ぐるみの不振業種が目立つようになりました。その典型の一つは居酒屋。若者のアルコール離れが需要を大きく減らしています。
追い討ちをかけるように、他業種の飲食店が積極的にアルコールを提供する、ちょい呑み可能な店舗が増えました。酒を飲むなら居酒屋でといった定石が通用しません。
ファミレス、サイゼリア、餃子の王将、最近はコンビニのミニストップまでも、店内でアルコールが飲めるカウンターを用意しています。
国民の収入がほとんど増えないわが国では、居酒屋で腰を落ち着けて飲むより、軽く飲める店を探すのが酒飲みの習性です。その後、次の店に行く行かないは別にしてですが。
学習塾は10年以上前から、少子化が進んで生徒の絶対数が減少することが懸念されていました。教育費に関しては聖域化され、家計が苦しくても子供を塾には通わせる家庭は少なからずありました。
現在は、学校数と生徒数のバランスが崩れ、ほぼ全入時代に入ったこともあって、無理して志願校を高いレベルにしないで受験する生徒が増えました。その結果、塾の必要性は徐々に低下傾向にあります。
このところ話題になっているのが、アパレル業界の売れ行き不振です。現代の若い女性は、過去の同世代と比べると衣服に対するこだわりが弱いと言われます。
集客数が伸びないところから、カフェや雑貨店を併設させてお客さんを増やそうとするアパレル店が最近の動きです。
このような不振業種で起業を考えるとき、既存店とは違う新たなお客さんへの提案がないまま開業しても、ビジネスを軌道に乗せるのは至難の業です。
多分これらの業種以外にも、お客さんが減って苦しんでいる業種はいっぱいあるはず。単にわたしが気付かないだけで、今後不振に陥るビジネスも少なくないです。
単に今繁盛しているかだけでなく、将来お客さんニーズがどのように変化していくのか、冷静に考えた上で起業への一歩を考えてください。既存のお店と似たような形態での開業は危険です。
【ひと言】
不振が続く居酒屋にあって、このところ話題になっているのは磯丸水産。2年間で100店以上の出店といいますから、けっこう強引な出店数とは思いますが、駅前の一等地に浜焼きスタイルの24時間営業店で、ランチタイムは海鮮丼屋、午後早くはシルバー層とターゲットを絞って成功しています。不況の中にあっても、仕組み作りに成功すると繁盛店は可能です。
元気にお過ごしですか。
起業アドバイザーの中山おさひろです。
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