日本の家庭のエンゲル係数が15年度は25%に達し、自由になるお金が年々減っていることで、政府も企業経営者も悩んでいます。エンゲル係数は、ご承知のように家庭の総消費支出に占める食費の割合です。
貧しい国ほど食費の割合は高く、豊かな国はこの係数が少なくなるはず。10年前の05年度、日本は22.9%でした。わが国がそれほど貧しくなっているとは思えませんが・・
その原因として、食の安全志向から高単価の食材を購入する人が増えているとか、成熟社会では食への関心が高まり、そのために食費が増えるのではないかとも言われます。
一方で、現代は家庭の実質的収入がほとんど増えないため主婦が仕事に就いたり、高齢層が増加していることもあって、外食や惣菜に頼る人が増加するという意見も増えています。
これまでわが国では、通信エンゲル係数の上昇が若者の消費を減らしていることが注目されていました。スマホの通信費が収入に占める割合が高く、政府も引き下げに躍起になっていました。
食費と通信費とが大きな割合を占め、その上に年々上昇している社会保障費がありますから、少しくらいの給料の上昇では国民の需要が増えないのは確かです。
そんな苦心惨憺な家計ですが、先進各国の間にミニマリズムの考え方が若者の間で広まっています。日ごろの生活を、最小限のモノだけで生活する人です。モノを減らすことによって、時間とお金に余裕ができるといいます。
自分のとっての最適な住まいの広さを知ることができるともいいます。これまでは増やすことばかりを考えてきた国民が、減らすことを考えるとどんな社会になるのか、興味と不安とが交差します。
【ひと言】
日本経済は、13年からほとんど国民総生産(GDP)が増えていませんから、一部の人を除くと生活は相当苦しくなっています。大企業が利益を上げると、それがやがて国民に回ってくる。アベノミクスの果実、名目GDP600兆円など、安倍首相の言葉ばかりが踊っていましたが、「宴たけなわですがそろそろお開きに」ってことになりそうな気配です。
起業アドバイザーの中山おさひろです。
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