米国大統領選挙は、共和党候補にドナルド・トランプ氏が決まりました。イスラム教徒やメキシコ人に対して挑発的な発言を繰り返して、当初は売名候補としか見られませんでした。
そんなトランプ氏が有力候補を次々に退け、最後は米全国の共和党員から支持されることになったわけです。最初は蝶の羽ばたきほどの誰にも聞こえない発言や行動が、全国を巻き込むほどの大合唱になる。
「バタフライ効果」と呼ばれる現象。有名なのは、1990年前後に米・テキサス州で地下の岩と岩の間から天然ガスを取り出すシェールガスの発掘。最初はクレージーと言われながら、一人でオイルまで産出させました。
青森の「奇跡のりんご」は無農薬栽培によって一人の農園主が生み出した方式です。農薬万能の時代に無農薬の自然栽培方式を広め、他の農園でもこの方式による栽培が広がっています。
東京・新小岩で開業している「東京はるまき」、多分全国で一店だけの春巻き専門店。今後、春巻きの美味しさや健康食品としての価値が認められ広がると、バタフライ効果と言われる日が来るかもしれません。
トランプ氏の場合、「バタフライ効果」は政治実験としては面白いけど、現実の政治の世界ではこの先の展開が見えません。共和党がトランプ派と反トランプ派とに分かれ分裂する可能性さえあります。
大統領選の本選挙で、クリントン民主党候補に負ける可能性も大きいです。11年9月に発生した米・ウォール街占拠事件での、1%の富裕層と99%の貧困層との争いが、トランプ氏を動かしていると想像できます。
もう一つ、トランプ氏は12年大統領選でオバマ民主党に負けた経緯を徹底検証、戦い方を組み立てたといいます。富の配分や移民など社会の多様性に不安を持つ人の多いことを逆手にとっています。
ビジネスに置き換えますと、社会ニーズを検証し新たな戦略を組み立てることはできます。バタフライ効果は、決して米国だけのことではなく、日本においても作り出せると思っています。
【ひと言】
トランプ氏は、前回12年大統領選挙の共和党報告書を基に、選挙の戦い方を組み立てたといいます。ただ、ビジネスと政治とは根底から違います。今後トランプ流成功術がネットや書籍で売出されることが予想されますが、トランプ氏の成功体験が日本のビジネスで生かされる可能性は、ほとんどないと思った方がよいです。
元気にお過ごしですか。起業アドバイザーの中山おさひろです。
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