安倍首相とトランプ大統領との首脳会談が大きな話題になっています。米国は日本の安全を守るのか、自動車の輸出入に関して米側は納得したのか、詳細ばかりに関心が向いていますが・・
日米関係の本質を考えるときホントに知りたいのは、詳細の回答よりもトランプ氏と安倍首相との力関係。また、トランプ氏のこれまでの発言を考え、この人の最大関心事や政治能力など根幹の部分が問われます。
同じような構図ですが、現代のビジネスにおいては回答を求めるより、問題設定の方がとても重要になっています。同じ小企業の似た課題なのに、まったく違った方向に向かう、2つ以上の設定が考えられるケースがあります。
A社は昨年から急に売れだした商品があって、現在の3人のスタッフで処理するには、限界が近づいているというようなケースです。
このような場合、いくつかの問題設定が考えられます。「スタッフを急いで1人か2人増やすべきか?」「売れている商品の販売方法を手短に簡単にする方法はないか?」
「対応するIT機器を導入することで、仕事量を少しでも減らすことはできないか?」など、同じ課題に対する対応にしても、いくつかの問題設定が可能で、この設定が大事なキーポイントになります。
現在、多くの企業にとっての課題は生産性を上げることですから、スタッフを増やすことは逆行することになります。労働生産性は、売上高÷スタッフ数で簡略に現せますから、小企業にとって分母が1増えることは重荷です。
このような考え方は、起業やビジネスにとって一つの高度な技術を必要とします。失業者が多く雇用が簡単なときならば、人を増やす選択肢も考えられましたが、現在は簡単には人が集まりません。
問題の設定方法は、周辺環境の変化や人の気持ちの揺れ動きの中で変わるため、ビジネスにおいて問題設定をすることは難しいです。答えを出すことが難しいのではなく、最適な問題を考えることが難しいのです。
起業するときには、このような流れで次々に押し寄せる問題を考えていく必要があります。このような経験を積み重ねることによって、ビジネスに対する技術レベルを高めていくことが将来に向け役立ちます。
【ひと言】
ここでも何度か指摘していますが、今後20年程度の間に現在の職業の半数近い仕事を奪うと予測されている人工知能(AI)。このAIの最大の欠点は、問題解決する能力は人間をはるかに上回りますが、問題を設定する能力に関しては人間に及ばないことです。早くから問題設定能力を鍛えておくことで、AIと仕事の取り合いをすることは避けられます。
元気にお過ごしですか。起業アドバイザーの中山おさひろです。
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