「わたしの場合、今の会社の将来性や老後の年金受給額を考えると、起業するしかないと思うのですが、これまでまったく準備をしていないので悩んでいます」
わが国では40代以上の人の場合、学校をでて会社勤めを始めてから、キャリア形成に関してはほとんど起業を意識しないできました。一生の自分の生活を支える職業のはずのキャリア意識さえもっていない人がいます。
この世代の多くの人は、階層的キャリアとか専門的キャリアと呼ばれる、会社からの受身で身に付けるキャリアが主流です。階層的は高度成長期から続く、会社幹部になるために階段を一段一段上る仕組み。
仕事の能力という意味では、ほとんど技能が身についていない人たちです。そのため起業となると、新たに一から学び直すか、フランチャイズビジネスで起業を考える人が大半です。
実際に起業することの多いのは、専門的キャリアを身に付けた人が大きなウエートを占めていました。会社内での出世を期待していませんから、早くに起業準備をして辞める人が多くいます。
バブル経済とその後のリストラを経験して、この15年ほどで急速に増えているのがスパイラルキャリアです。当初は、会社の情報システムに関わる人たちで、IT系技術を身に付けニーズに合わせて領域を拡大している人たち。
この人たちの新たな領域への挑戦をモデルに、IT以外の仕事でもスパイラルを形成している人が増えています。最近、起業する人の多くはこのキャリアを身に付けている人たちです。
戦後直ぐの日本の企業社会と違い、今は会社が全従業員を墓場までは面倒みてくれません。生涯の職業キャリアは自分で意識して身に付けないと、一定の年齢に達してから置いてきぼりを食うだけです。
会社勤めをしている時に、将来の自分の生き方に合わせた仕事をすることで、起業のためのスキルを多く身に付けられます。これからの時代、自分で準備しないと、誰もあなたの将来を心配してくれる人はいませんよ。
【ひと言】 起業を考える人にとって、キャリア形成に沿った行動は起業準備そのものです。ただ、企業内での完成された仕事と起業してからの自分が立ち上げる仕事では、気持ちの持ち方にアマとプロほどの意識の差があります。一度、じっくりとプロ意識を考えてから起業に立ち向かう、発想の転換を行なう必要はあります。
元気にお過ごしですか。起業アドバイザーの中山おさひろです。
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