安倍内閣がスタートして5年目、日銀の大胆な金融緩和によりデフレ脱却と株価上昇を目指したアベノミクスですが、ここにきて金融緩和のマイナス作用が顕著になっています。
証券会社に勤める親族の一人は、このところ株式市場がすっかり精彩を失くして、売りも買いも身動きの取れない状態に入っていると嘆きます。日本の市場は下げ気配になると日銀が買い支え、下落を止めることで知られています。
その介入金額が、3月からこれまでに1兆円にも及んで、投資家はすっかり恐怖心に憑りつかれています。北は主席の乱心ひとつで大揺れを起こしますが、日本の証券市場も日銀の政策変更でパニックなる可能性があります。
2020年度には溜まる一方の国の借金に、歯止めをかけるために進めてきた基礎財政収支ですが、3年後もほぼ8.3兆円の赤字がでることがはっきりして、財政立て直しはほぼ絶望的状態です。
16年度の税収が、円高を背景に落ち込むことははっきりしているためです。米国トランプ政権は日本に対してドル安円高政策を求めており、今後も円高が一層進むことは避けられないためです。
本来なら、これ以上に国の借金が増えるとなると大騒ぎになる事態ですが、マスコミも政治家も騒がないのは、日銀が一手に発行している赤字国債を引き受けていて、現在4割弱まで達しても危機感を持たないからです。
ここでも、日銀は頑張りなのか、政府の言いなりなのか、独立性を失った存在感をみせています。問題は、今後大問題が発生したとき、日本の財政も株式市場も、余裕のない糸を張り詰めた状態のため切れる心配があること。
日銀の金融緩和は非常事態の対応であって、早く正常に戻しておかないと次の異常事態には打つ手がなくなることです。日銀はズルズルと深みにはまっていますから、この先大問題では役に立たない可能性が高いです。
わたしにこの事態を乗り切るアイデアがあるわけではないですが、リーマンショックの時のように日本と直接関係のない問題であっても、日本に大きな影響が及ぶ可能性があります。その覚悟は今から必要なのでは?
【ひと言】
今の日本社会は経済さえ堅調ならば、政治で問題が起こっても大丈夫といった空気が流れています。そんな空気の反映が80年代後半のバブル経済でした。結局、5年ほど続いたバブルが破裂すると、その後の処理に20年もかかったことを考えると、そのリスクは怖いのですが今でもバブル待望の人が中高年にはけっこういます。原発も事故を考えないと夢のエネルギーでしたが、現実は最悪の発電施設でした。バブルと原発は似てますね?
元気にお過ごしですか。起業アドバイザーの中山おさひろです。
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