起業を考えている人の中に、現在勤めている会社が赤字企業で先々行き詰ることが目に見ているので、早いうちに起業か転職をするか、悩んでいる人がいます。
1年、2年の赤字ですと業績回復に向け、色んなことを挑戦しますから組織は前向きです。これが、3年以上に渡っての赤字となりますと、業績よりも会社全体がいかに運転資金を引き出すか、そちらばかりに関心が向きます。
業務においても、新しい試みをするより、経費削減や応急処置ばかりに頭をつかう、悲しいサラリーマンになりがちです。多分、似たような経験をしている人もいるのではないでしょうか。
これは人事担当者の方から聞いた話ですが、中途採用の面接をするとき、赤字企業からの転職者は色で判るといいます。皆さん、似たような発想をするため、新戦力としてはまったく魅力がないようです。
当然、業績のよい会社は採用を見合わせます。以前は優秀なサラリーマンであったことが判る人の場合、本当に残念だと言います。赤字企業とは、麻薬のようなものという経営者さえいます。
大企業の場合には、働いている事業部署が赤字といったケースもあります。他の黒字部署の力で存続はしていますが、ここでもいつ自分の事業部が売られるのか、ハラハラしながらの仕事になります。
この赤字病は、起業する場合にも影響を及ぼします。発想が委縮してしまって、起業では欠かせない大胆な発想が生れません。折角、リセットするチャンスなのに、資金が膨らみそうな事業は避け消極さが目立ちます。
決して長くはないサラリーマン人生を、赤字との戦いで費やすのは悲しいことです。しかも、退職したとしても満足な退職金は難しいです。労働者人口の減少が今後進みますから、ギアの切り替え時期を早めるべきです。
【ひと言】
日本は赤字企業が多いことで知られています。失業者を出さないためには、赤字企業といえども倒産させない政府の意思が働いています。現在のように3%前後の低い失業率になっても、この赤字救済は続いています。一方で、新たに起業する身になりますと、赤字会社があることで価格の引き下げが続き、満足な利益を生まない原因にもなっています。この仕組みはどこかで変えるべきです。
元気にお過ごしですか。起業アドバイザーの中山おさひろです。
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