わが日本において、フランス大統領選挙がこれほど注目されたことは、過去にはないと思います。上位2人で決戦投票に残ったのは、一人が昨年新党を結成したばかりのマクロンさん、もう一人は極右政党のルペンさん。
これまで多くの大統領を生んできた右派共和党や左派社会党は、両党とも決戦投票にさえ残れない大惨敗です。39歳の過去最年少大統領か、フランス史上初めての女性大統領かを選ぶ選挙でした。
結局、5年前まで投資銀行ロスチャイルドに勤め、3年前には経済産業デジタル大臣に就任したマクロンさんが当選。政治運動「前進」を立ち上げたばかりで、まだ与党の党員議員さえいない政党の代表です。
米国大統領に就任したトランプさんにしても以前は民主党支援者で、彼の支援者の多くも過っては民主党を支持した工場労働者でした。共和党と民主党の二大政党の枠組みからは外れた発想の政治信条です。
この2人に共通しているのは、政治運動にフェースブックやツィッターなどSNSを多用して、情報を発信している点。マクロンさんの陣営は、このSNSに対し、選挙期間中にサイバー攻撃を受けるほどです。
マクロンさんが当選したことで、今後フランスでは労働法制の改革が実施され、従来型労働組合組織と新たなIT系労働者との対立が予想されています。日本でも労働組合連合が自民党に接近しているように、労働者組織が二つに分かれています。
正規と非正規、組合員と非組合員、大手企業と中小、労働時間対応と成果対応といったカタチで、一口に労働者といってもITの普及によって、これまでのように同質的労働者ではくくれない時代になっています。
今後、人口減少はますます進みますから、時代の要請に応えられる労働者の価値は高まることが予想されます。ご自身の質高め、雇われるにしろ、起業するにしろ、高いレベルの仕事をして人生を楽しむことです。
【ひと言】
マクロンさんの立場は日本で例えるなら、昨年東京都知事になったばかりの小池百合子さんが首相になったようなもの。新大統領は、これからの議会対策では頭を悩ませると思います。一方、いつまでも農業と観光の国フランスのレッテルが、マクロン大統領登場でITの普及が一気に進むことも予想されます。やはり若い大統領が魅力的です。
元気にお過ごしですか。起業アドバイザーの中山おさひろです。
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