自分が今働いているビジネス、以前仕事をしていたビジネスは、大半の人が厳しいので違うビジネスで起業をしたい希望をもっています。それでは、これまでまったく無縁のビジネスで起業は難しくないのか。
知らないことの気休めで大丈夫ではないかと期待しますが、その新たなビジネスをよく知る人は、やはり難しいと言うのではないでしょうか。この辺りの現実は、冷静に分析して検討する必要があります。
新しくビジネスを考えるとき、市場の構造、需要規模、お客さんの数や地域での人気など、基礎的数字やしっかりした現実の把握は、後で後悔しないように押さえておきたいものです。
一例を上げますと、現在スイーツは人気市場ですが、アルコールやタバコを止める人が増え、それに反比例するように市場は大きくなっています。ただ、スイーツといっても市場全体が拡大しているわけではありません。
コンビニのセブン-イレブンが参入したドーナツは、市場の縮小が続いています。市場で一強と言われたミスタードーナツは、09年1338億円、11年1194億円、15年914億円と減り続けています。
米国から参入したクリスピー・クリーム・ドーナツは、10年目にして日本で店舗を32店閉店し、現在も閉店の連鎖は続いています。セブンも売れ行きが芳しくなく、昨年は大幅なテコ入れをしています。
低価格のドーナツはそこそこ売れていますが、価格を引き上げますとドーナツよりはケーキや他のスイーツにお客さんが流れています。ドーナツの限界があるように思います。
これから起業で参入する市場は、細分化してよく考えて開業を目指さないことには、拙速で決めると失敗につながります。知らない市場ばかりでなく、よく知るビジネスでの新たな手法を考える道もあるはずです。
【ひと言】
これから参入する業界や業種に関して、あまり検証せずに起業を決めてしまう人が見られます。開業した後から、何でこの業種を選んだのか考え込む人。進学や就職でも、何で決めたのか後で悩む人は少なくないです。ただ、起業に関しては、後から後悔するようでは失敗しているケースがほとんど。人生の後半生に大きな影響を与える起業ですから、間違っても単純な失敗は許されません。
元気にお過ごしですか。
起業アドバイザーの中山おさひろです。
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