初めまして起業する人に多いのが、自分の起業準備は進んでいるので「そろそろ開業しようか」と腰を上げる人。社会の流れ、人々の関心など無視して、自分の事情ばかりを優先させて開業するタイプの人です。
今から9年前リーマンショックの時は、多くの起業したばかりの小企業が、大不況のなかで倒産や廃業に追い込まれました。決して、不況のときの起業はダメと言っている訳ではありません。
リーマンショックの中で売り出されたアップルのアイフォーンは、世界的大ヒット商品となり現在もそのシリーズは売れ続けています。まったくダメなのではなく、要はタイミングを計れるかどうか。
不況になると、開業する人は極端に減りますから競合する会社は少なくなります。同時に、お客さんの財布の紐も固くなることは覚悟が必要です。好景気のときに比べ、競争は楽ですが財布をこじ開ける説得力が必要です。
何故、こんな話をするかといいますと、現在東京、大阪、名古屋などの中心地では、地価やマンション価格の高騰が続いています。東京では1室が15億円のマンションが売り出され、既に売れ続いているとか。
一方株価も上昇が続き、今年初めの東証平均株価19298円から、現在は22000円台まで上昇。今後も、世界同時株高につられ2万4千円や2万5千円台の声まで上がっています。
この先、2020年には東京五輪が開催されますから、建設、電子部品、自動車を中心に産業界の好調は続くと予想されます。果たして、不動産の高騰と株価の上昇はどこまで続くのか・・
これまで10年置きに世界が経験したバブル経済の崩壊が発生することになるのか、起業や新規事業を考える人にも不安な環境が続きます。バブル発生には、それなりの経済的背景を必要とします。次回、バブル発生の要件と合わせて考えてみます。
【ひと言】
人生長く生きてきたわたしは、3度のバブル経済とその後の崩壊を経験してきました。バブルの時は、安酒を散々飲んだ時のように、何も考えずに大騒ぎするものです。崩壊した後は、それは激しい二日酔いのようなもので惨めです。ところが、公務員や政治家は収入が安定していますから、バブルの後も変わらずの生活が可能です。そのため、バブル到来を怖がらない不公平な人たちと思っています。