これからの一年を、ご自身の人生の目標のために、次のステップとなる課題に取り組むことを考える人がいます。このような場合、起業を考える人に多いのが、まずは資格取得をすることと答える人が少なくありません。
ほとんど軽い気持ちで、資格試験のためのテキストを購入に走ります。それは、帰宅途中に軽い気持ちで飲み慣れない日本酒の吟醸酒小瓶を買い、品よく軽く粋に気分を変えるはずがグテングテンに酔う行為に似ています。
ここで考えて欲しいのが、資格のための勉強と起業のための勉強はまるで性格が違うこと。ビジネス関連の資格で学ぶのは、一般的なモノゴトの考え方や試験で合格するためのテクニックです。
起業準備で学ぶべきは、お客さんの個人的心理を読むことと、経営者としてどのように意思決定をするべきかの判断方法です。わたし自身も経験しましたが、資格勉強をしている中で本来の目的と違っていることに気付くはずです。
そして何とか資格は取得しましたが、結局一度も資格を生かすことなく本来の起業に戻りました。現代は、例え資格を生かした収入を考えようとしても、実際に継続的に資格ビジネスを展開するのは難しい環境があります。
年の初めに今年1年を考えるときに、あまり深く考えずに思いついた資格取得の四文字に振り回された感があります。自分の人生にも関わることですから、じっくりとよく考える必要があります。
また、起業のどこに焦点を当てるべきか、フレームの枠づくりにもっと関心を向けることです。起業という大きな枠から、次第に小さな枠に絞っていって最後は自分の目標とする起業に向けるべきです。
【ひと言】
起業を実現するということは、企業経営者を目指すということです。できることなら、5人、10人といった従業員を雇って、小企業でも人から評価される経営者になることを目指すはずです。そのような人間が、起業の準備段階において深く考えずに思いつきで資格試験に走るようでは、起業するその先が心配です。日ごろからフレームをしっかり考えて取り組むべきです。わたしも、心を入れ替え勉強のし直しをした一人です。