牛丼の吉野家は、提供している豚汁にシールド乳酸菌を入れることで、販売を大幅に伸ばしています。豚汁一杯あたり100億個の乳酸菌を入れることで、食べた人の免疫力を高める健康効果が期待できます。
このところの飲食店では、インスタグラムでの見栄えの良いメニューばかりに関心が向いています。見た目で食べるか、頭が判断する栄養価や健康成分で食べるか悩むところです。
今は、健康に関する消費者の関心が高く、医学的情報の裏付けも広まっています。納豆、ヨーグルト、キムチなどの乳酸菌食品を食べることにより、腸や胃の健康は格段に高まることが知られています。
よくテレビCMなどで、腸内フローラという言葉がよくつかわれるようになりましたが、フローラは花畑のこと。胃や腸の壁面がただれると潰瘍と言われ、健康は人の場合は花畑のように綺麗という意味で使われています。
吉野家の場合、豚汁に野菜を増量、そのうえ乳酸菌を入れることで30円値上げしても、販売数は約3割増加したと言います。牛丼屋にとって豚汁は付け足しメニューですから、それだけ利用者の健康に対する関心が高いといえそうです。
家庭食と違い、飲食店の食事は美味しくないとお客さんが納得しません。ただ、美味しい食事はお客さんに飽きられるのも早い欠点があります。長年営業を続けている老舗の店舗は、いかに美味しいを抑えるかに苦労しています。
そんな中で吉野家の戦略は、美味しさから健康に売り物にする方向性を模索しているようです。現代は国民的関心事の第一位は健康ですから、この方向転換に誤りはないと思います。
飲食的開業を目指す人も、そろそろ美味しさ一辺倒から脱出する時期にきています。息の長い店舗営業を考えるなら、これまでとは違った売りを模索する時期にきているようです。
【ひと言】
今、人気飲食店に共通しているのは、インスタグラムやフェースブックに載せるため、見た目のよい盛り付けを重視していること。多分、この見た目の人気は、スマホアプリの人気が主役で、飲食店のメニューの美味しさや内容でないことは確か。早晩、自慢げに写真を撮る人は少なくなると思います。寿命の短そうな流行にはあまり力を入れないことが大事かも。