今春、学校を卒業する人たちの就職率の高さ聞くたび、20数年前の就職氷河期と言われる時代のことを思い出します。有効求人倍率が0.64%程度だった、1994年から2003年にかけて10年ほどの時代です。
80年代後半、わが国はバブル経済で大騒ぎをしましたが、その反動で株や土地の大暴落を経験して、膨大な額の不良債券を企業が抱えました。絶対に下がらないと言われた土地の価格が下落し、倒産しないはずの銀行が潰れました。
この時代はバブルが崩壊した後の、「失われた10年」と言われる時代とも重なります。また、この時代に学校を卒業した人たちは、人口構成比で大きな塊を形成する団塊ジュニアと呼ばれる人たちでもあります。
戦後生まれといいますと、先の太平洋戦争とは無縁と思われがちです。ところが、戦場に駆り出された戦前の若者たちが終戦後郷里に戻り、結婚して一斉に生まれた子供が、47年~49年生まれの団塊世代。
この世代の人たちが結婚適齢期に家庭をもって、このとき生まれた子供たちが団塊ジュニアになります。そう考えますと、就職氷河期の遠因は70数年前の戦争にありということにもなります。
生まれた年代によって、こんなにも運不運がはっきりすると、現在30代後半から40代前半にかけての就職氷河期の人たちに対し、何かしらの恩恵があってもよいのではないかと思います。
非正規社員が多いとか、まだ結婚していない人も多いとか言われます。当時、社員を採用する会社があまりにも少なく、パチンコ台メーカーやホール会社の大量採用が、数少ない明るい話題だったことを記憶しているほどです。
若い時代は厳しかったけれど、中年になってからの環境が明るく変わることもあります。また、自分な生きる場所をコツコツ築くことで、新たな生き方も可能です。自分流で切り開くことを考え、頑張ってもらいたいものです。
【ひと言】
人生で初めてインフルエンザにかかりました。ほぼ一週間、最小限の仕事で過ごしてみました。この時期、納税申告があったり、住んでる自治体で関わっているイベントがあったり、長年アドバイスしている会社の新規事業が間近だったり、いろいろ課題がありましたが仕方ないので寝込みました。直ぐ取り掛かりますので、ご容赦のほどよろしくお願いします。