起業したり新規事業を始める以上は、扱う商品やサービスが順調に売れ、収益が高くなることを願いながらビジネスを展開します。現象としてブームとなることを密かに願っています。
ところがブームは一過性の出来事のため、ブームが過ぎると今度は販売不振で収益が在庫の山になります。経営者にとってブームやバブルが怖いのは、会社の意図とはまったく違ったところで、売上げが推移してしまうことです。
先日朝日新聞には、宮崎県でのマンゴーブームの顛末が掲載されていました。07年に東国原知事が誕生してから、それまでほとんど生産されていなかった、南国の果物マンゴーの生産に力を入れました。
物珍しさもあって、07年には1キロ=4917円で売れました。それが、東国原知事が退任する11年には、2764円まで下落しています。宮崎県のマンゴーブームによって、生産過剰が起こってしまいました。
17年の現状は、生産者の採算ベースが約3000円なのに対し、平均2900円程度で売られているようです。何とも微妙な価格で、生産を止めるにも続けるにも頭を悩ませる相場です。
ブームにまつわる残酷な話は、他にもいくらでもあります。わたしに印象が深かく残っているのは「白いたいやき」でした。全国各地でほとんど素人の人が店舗を開いて、一年も持たずに閉店しました。
今、流行っているからこの商売は儲かると始めた人たちです。「白いたいやき」は他では作れない高度な技術の商品と勘違いしていました。白あんは昔から作られていて、人気になるとどこでも作りはじめため、一溜りもありませんでした。
逆にダイエットで人気になった寒天は、トップメーカーができるだけ話題にならないように努めているとも言われます。安易なブームほど困りものはありません。それに乗ろうとする人も、事業の世界では困りものです。
【ひと言】
著名投資家ウォーレン・バフェットさんは7日、「株価は上昇しているものの、バブルは発生していない」と発言して話題を呼んでいます。わたしは、今年秋には世界規模の景気後退が始まると予想しています。このような予想が当たるかどうかは分かりませんが、誰もが今の景気に神経質になっていることは確かです。これからの投資や転職には慎重に行うことです。
