6月18日、大阪府北部で震度6弱の大型地震が発生しました。わたしの住む東京周辺では、このところ頻繁に千葉県を震源地にする震度2~3の地震が起こっていて、そちらばかりを心配していました。
17日には群馬県南部で震度5弱の地震が発生して、関東での大地震発生を覚悟していたほどです。過っては、関西に大地震は起きないという俗説も広まっていて、大阪での地震は驚くばかりです。
日本列島では95年の神戸淡路大震災の発生以降、地震や火山噴火など地殻変動が始まっていると言われます。経済の高度成長が続いた敗戦後から神戸大震災までの50年は、日本の歴史では稀に人口密集地で大地震が起きない時期でした。
現在もこれからも、自然災害はかならず起こりますし、気候変動も続いていますから、身近なものとしてその対策を考える必要がありそうです。
一昨年水害で工場を失った経営者は、「まさか自分が災害の被害者になるとは夢にも考えていなかった」と嘆いていましたが、こればかりは個人の力では逃れようがないのが災害です。
ただ、事前に小さな注意をしておくかどうかによって、同じ災害に遭っても被害は大きく変わります。特に、耐震強度の高い建物に入居するかどうかによって、事業の立て直し速度は大きく変わります。
事前調査が不足していると、過去に水害に遭った土地で開業するようなことにもなります。火災の延焼に対する防御ができている地域などもチェックしておきたいことです。
事業が軌道に乗ったらいち早く店舗を災害保険に加入する必要もあります。事業の持続性を考えるなら、出店に際して一歩二歩後ろに引いて考えてみることです。
【ひと言】
起業に成功したり、事業を継続させるためには運が5割以上を占めるといわれます。ただ、その中には不況や災害に対する対策も運の中に入っているように思います。確かに10年以上前までは、リーマンショックのような大不況は運任せでした。現在、AIやデータを駆使することで、運というより事前に到来や影響を読むことが可能になっています。ここにも経済の進歩があります。