「この暑さじゃ、どんなことをしても売れません」 小売店や卸売り従業員がよく口にする台詞。「他の店と比べると、うちは品揃えに難があることは確かです」など、売れない理由はよく聞きます。
どんな理由があるにしても、商品が売れなくては会社が立ち行かなくなります。起業して経営者になりますと、環境が悪かろうと、不況であろうと、売っていかないことには、自分の会社を存続させることができません。
売れない状態が続くと、最悪の場合は廃業か、倒産することになります。そのため、商品が売れにくい状況に陥っていても、あらゆる知恵を絞って売る算段を考える必要があります。
従業員と経営者の間には、こんなにも気持ちの持ち方に違いがあります。これまで、会社勤めをしていた人が起業する場合、この気持ちの持ち方の切り替えをしておかないと、開業して直ぐにギブアップすることになります。
自分から気持ち切り替えの準備を進めないと、黙っていて自然に切り替わることはありません。そのため、従業員の時代から、経営者マインドを意識して身につけることです。
これは習慣ですから、一朝一夕に切り替わることはないです。従業員思考が、言い訳回路で出来ているなら、経営者思考は、新しいモノを生みだす回路で出来ていると思ってください。
起業で失敗する多くの人は、開業してから商品が売れないことを認識して対応を考えています。この対応のスピードでは遅すぎます。売れない場合の対応は、開業する前に事前準備をしておくこと。
事前準備をしていても、実際には上手くいかないことも多いのが事業です。それでも、変化に対応できる経営者マインドが身についていますと、最悪の事態は避けることができます。
【ひと言】
最近、人の話を聞いて感じるのは、世の中の進行が前倒しになっていること。会社の会議に参加させてもらって、最初に行うのが事前準備のチェック。学校で教師をしている人も、復習よりも予習重視の学習を重視します。事業においても、売る前に売れなかった時の次の手を考えておくことが、求められるのは時代の流れかもしれません。