このところ、パワハラやセクハラといった、犯罪として判断の微妙な問題がマスコミに取り上げられることが多くなりました。また、会社の仕事で犯した不正行為に対し、有無も言わさずに罰せられることが増えています。
10年以上前と比較して、ビジネスで発生するトラブルに対し、不正は許さない空気が格段に強くなっています。その背景には、社会全体に行きわたるチェック体制が厳しくなっていることです。
大手企業では、社内メールや電話に監視装置が駆使されることが当然になっています。今は、コンプライアンスを重視する中小企業でも、高い費用を払って監視システムを導入する会社が増えだしました。
AI(人工知能)が広く導入されていることにより、これまでとは違う変化の一つと思われます。監視用AIは、従業員の不正を見つけるため、日々データー収集をして能力アップに努めています。
社会全体がその方向に突き進んでいますから、この流れに抵抗するのは無駄なことです。特に、バブル経済を経験した50代以上の人には、ストレスをため込んでいる人が少なくないです。
このような社会の流れは、若い人が口にする流行り言葉と同じで、言語として問題があるなしに関わらず、社会に受け入れられたならば悪い言葉でも社会に定着してしまいます。
小さな不正も許さないチェックの厳しい体制も、これからは当たり前になってそれに馴染んでゆくしかないです。逆に、いかにストレスを貯めないで会社勤めを続けるか、そちらを考えることの方が大事です。
日本社会全体では犯罪の減少する中、過っては軽く見られていたセクハラ、パワハラ、不正旅費請求、談合、取引先接待などで職を失う人がいます。特に、中高年の人は不正行為を軽く考えない方がいいです。
【ひと言】
今から20数年前には、日本のビジネス社会にIT化の波が寄せました。その時代、成功していた中高年ほどパソコンに馴染もうとする人は少なかったです。頭の柔らかな若い人が直ぐに飛びつきましたが、年齢の高い人、社内で地位の高い人ほど、頭を下げてまでパソコンのノウハウを覚えようとはしませんでした。今、同じような現象がAIを巡って起こっています。