2年後に東京オリンピックを控え、現在は語学学習に人気が集まっています。「聞くだけで英語が話せる」英会話トレーニングは、タイムリーなビジネスの代表のように思われがちです。
ところが、現在は似たようなビジネスが次々と生まれ、決して一人勝ちとはいきません。YouTube上には、無料の似たような英会話モデルが流れていて、ここでも聞くだけの学習が可能です。
今後は英会話に対応するロボットが普及して、いつでも外人と会話する調子で、AI(人工知能)の深層学習をアップデートしながら続けることが可能になります。こうなると、今の聞き流す学習法では太刀打ちできません。
既に英会話ロボットは、AI機能が働く10万円程度の商品が市場で売り出されています。同じような市場の変換は、今後学習塾や資格試験学習などでも、繰り広げられることが予想されます。
その昔、初めてパソコンが普及して、既存の市場はアナログからデジタルに切り替わった経験をしました。ほぼ20年を経過した現在、今度はシンプルなデジタルからAIに、急速なスキルアップを経験しようとしています。
これから起業しても、2、3年後には市場が切り替わるようでは、せっかくの起業の意味がありません。ただ、このリスクは起業だけでなく、現在会社勤めをしている人の場合、その仕事においても起こる可能性大です。
思い切って顧客ターゲットを絞り込んで事業を継続することを考えるか、関連する他の事業へと転出することを考えるか。いずれにしても、20年前と似たような市場の混乱が起き、新たなビジネスにはチャンスが巡ってきます。
【ひと言】
デジタル系ビジネスは、今も昔もその寿命が予想以上に短いことは確かです。反対にアナログ系は息の長いビジネスが可能ですが、業種によってはデジタルに取って代わられる心配があります。これからは、アナログとデジタルとを交じり合わせることのできる人に有利な気配を感じています。時代によって変わるモノと変わらぬものを見極める目も必要です。