これからの起業を考える人が楽観的考えを捨て、深刻に考えてばかりいたなら、多くの人は途中で起業を諦めると思います。楽観的で少しは考えが天狗にならないことには、誰も起業しようなんて思いません。
自動車運転技術のレベルを聞きますと、多くの人が平均より少し上と答えるようですが、起業に関しても似たような傾向があります。起業にしろ、運転技術にしろ、ほとんど根拠のない自己評価です。
起業に関していうならば、初めて起業を進める人は、ほとんどの人が実行プロセスをよく知らぬまま立ち向かいます。自分に都合のよいことだけを記憶し、それ以外は無視して突っ走ります。
このような精神の持ち主でなければ、起業しようなんて考えを起こす人はほとんどいないはず・・ 楽観的自信過剰は、起業する人にとっては特権とも言える心の持ち方です。
問題は、これまで楽観的に考えていた起業の正体が見えたとき、どのような行動に走るかです。状況の違いに気付いて、撤退することを考えるのか? 現実が見えているのに見えないふりを続けるのか?
一度、隊列を組みなおし、新たな現実に対応することを考える人もいます。プラス思考に切り替え、新たな目標に向かうことを考える人もいます。
わたしが利用している楽観的自信過剰に対するリトマス試験紙は、「起業する業界のライバル企業にはどんな会社があるの?」の質問に、どんな答えが返ってくるかで判断します。
よく状況の見えている人なら心配はありませんが、一度もライバル会社の存在など考えたこともない人なら、どこかでご自身の問題点を整理してみてはいかがでしょうか。これは起業に限らず、何事にも通用する問題です。
【ひと言】
起業と性格といった研究テーマをあまりみませんが、経営者や事業家にとって個人的性格は大問題です。真っ正直な人は、途中で人から騙されやすいですが、会社が大きくなると経営者として最大の武器になります。逆に性格の悪い人は、大半が短い時間で淘汰されていきます。また、会社が大きくならない原因にもなります。人間力は、事業を継続するためには大きな課題です。
あなたの起業経営相談
