きっかけは、地元自治体が発行する刊行物づくりにボランティアで参加した時のこと。中心的に仕事をしている人が、「自分は3年ごとに部署が変わって、落ち着いた仕事ができなく迷惑をかけている」と反省したことでした。
周辺の自治体に比べ非正規職員の多い市ですが、その少ない職員でさえ落ち着いた仕事のできない環境。後から聞いた話では、新人職員は最初の10年間に3度部署をたらい回しさせられて仕事を覚える仕組みのようです。
そんな話を市政に詳しい知人にしたら、今年3月になってこの知人が市長選挙に立候補することを新聞で知りました。彼は、長いこと市政研究をしていて、そこでは現在の市長も一緒に机を囲んだ仲でした。
長いこと市長を支援する側にいた人間が、次第に市民目線から離れる現市長に決別して、自分が市長選に立候補を決めました。これまでサラリーマンだった人間が、100万円の立候補供託金を用意して立つことは大変な勇気です。
現市長は、隣の市役所職員だった人で、父親はこの街の市長を長く勤めた人のようです。わたしは経済には関心が強いですが、政治には距離を置いていました。市長選でも現市長に投票していた一人です。
起業と選挙には、似た点と違う点とはあります。
・ 日本では、どちらも取り組む人は少ないです。他人事のように無関心でいられますが、人任せにしていると市民として先々で大きな影響を受けることになります。
・ 起業でいいますと、ネット販売を利用するとして購入者は三木谷浩史さんか、ジェフ・べゾスさんか、孫正義さんの経営方針を知らずに受け入れていることになります。
・ 起業の場合は長期の持続性が問題ですが、市長選は1週間の選挙期間中の瞬発力が勝負です。
会社勤めをしている間は、自分の住む自治体のことなどあまり関心のない人がほとんどです。ところが、100年近い長い人生を歩むことが一般的になるこれからの時代、自分の住む自治体の運営は他人事ではありません。
行政能力のない市長や魅力のない自治体に住む人間は、将来人口減によって高い税金を強いられたり、買い物や交通の不便で住環境が悪化します。そんなわけで、選挙期間中は選挙に目を向けようと思います。
【ひと言】
聞いた話では、東京都には23区の他に都下26市ありますが、ここで過去に行われた20市では現役市長が楽勝し、残りの6市は市長がセクハラや病死で辞めたことに伴う選挙。新人候補は圧倒的に不利な戦いです。ここでひっくり返すことができるか、予想通り負けるのか、選挙の勝つ負けるプロセスを伝えられたらと思います。世の中の可能性と好奇心の強いみなさん、楽しみにしてください。
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