一度でも起業経験のある人なら、事業への参入障壁の高い低いに関しては人一倍神経を使うはず。誰にでも参入できる事業が怖いことは、経験で身に染みて感じていると思います。
よく、「わたしにも簡単に起業できる業種はありませんか」と言った相談をもらいますが、起業経験のない人の怖いモノ知らずともいえる相談です。多分最近なら、ネットビジネスや民泊が誰でも参入できる事業の代表例。
誰にでも参入できるということは、それだけ事業者が多く業界の競争も激しい世界のはず。一時は人気を集めても、半年もすると後続企業にお客さんを奪われるような過酷な業界です。
ネットショップではよく聞く話ですが、一月の売り上げが100万円を超える商品を販売していても、半年後に同じ商品が月5万円なんてことは当たり前に起こる世界です。
そのため開業する前には、参入を目指す市場での「既存の事業者」、「お客さんとの力関係」、「仕入先との力関係」、「代替品の存在」、「新規参入者の可能性」の5つの力を調べておくことです。
この調査は、これから参入する業界の収益率を事前調査する方法です。もし収益率が低い業界であっても、あなたが扱う商品やサービスによっては勝算のあることは確かです。
逆に、参入障壁の高い業界を目指そうとすると、実際は参入できないケースもありますから注意が必要です。訪問看護で起業しようとして、柱となる看護士さんが見つからないケースなどよく聞きます。
初めて起業する人の場合、楽に開業できる業種なんて地獄の入り口に近づくようなことは考えず、自分にしかできないフィールドを時間をかけて探し、参入障壁を意識しながら開業につなげてはどうでしょうか。
【ひと言】
起業や新規事業において、ムダな時間はできるだけ使わず、効率よく開業を目指すことは大事です。時間のムダは結局、その間に掛かるお金のムダに通じます。今の新たなビジネスにおいては、ITを最大限活用することと、その間に全力で活動することによって、ビジネス運をも運ぶと調査結果にでています。重視すべきポイントと軽視してよいポイントとを間違えないこと。