今の時代、中小企業で着実に業績を上げている会社の経営手法の一つに、「両利きの経営」を取り入れている会社があります。わたしがこの経営法を知ったのは、経営学者入山章栄さんの本を通じてでした。
今から3年ほど前のこと。会社がバランスよく成長するには、「右手と左手を上手に使える人のように、『知の深化』と『知の探索』について高い次元でバランスを取って成長する米国の経営手法です。
知の深化とは、現在会社の収益源としている事業の深掘りをすること。商品の改良がありますし、販売方法、商品管理など、絶えず収益を増やしお客さんニーズに応える努力を続けてことです。
一方、知の探索は、新たな事業の種を絶えず探し続けること。手間やコストが掛かり失敗するケースも多いのですが、会社の余力の範囲内で新たな試みに挑戦することで、会社組織の絶えざる活性化につながります。
現実問題として多くの会社は、知の深化が手短かに業績アップに直結しますので、こちらばかり偏りがちになります。ただ、会社の事業を長い目で見た時、知の深化ばかりでは会社の体力が細ることが確実です。
この「両利きの経営」を働く人の仕事に適用するとどういうことになるでしょう? 現在、会社勤めで行っている仕事は知の深化に通じます。別の新たな仕事を探すことは知の探索になります。
現在の生活を維持するためには、目先の仕事で会社の収益向上に努めることが大事です。ただそれだけでは、50代、60代になり退職後のことを考えると、中高年になってから希望の持てない生活になりそう。
昔からやりたいと思っていた仕事、自分の特技や能力を生かした仕事、収入より人から喜ばれる仕事など、時間を掛けて準備することにより実現する可能性は高まってきます。
今の時代、終身雇用は徐々に難しくなりつつありますし、副業を認める会社も増えだしています。ネットを活用することによって、必要な情報収集はこれまでの時代に比べ格段に容易になっています。
一か八かでいきなり起業するよりも、まずは試行錯誤して自分の進む方向を定め、その後で起業しても決して遅くはありません。この現在のビジネス環境を生かさない手はないです。
【ひと言】
副業に関する質問や相談が多くなっていますから、いきなりの起業やその準備よりも、副業から起業につながるルートがあるように思っています。わたしの方は、今トライアルの準備の段階ですが、実際に副業が解禁された会社は意外に少ないように思います。少し先になりそうですが、今直ぐ準備を始めることは可能です。期待していてください。
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