以前から日本では、生産性が何故低いのかよく話題になります。実際に、経営者が生産性向上に注力している中小企業の中には、異色の高い利益率を上げる会社もあって決して乗り越えられない問題ではありません。
生産性が低い原因の一つに、日本社会のリーダーシップを軽視する風潮を上げる人がいます。リーダーというと、国や自治体、企業の指導者のことを指して、自分たちとは無関係と考える人が少なくないためです。
大手企業のリーダー研修は、将来会社幹部になる人を対象にしており、現場で働く人には無縁と思われていました。ところがリーダーシップのリーダーは、数人の最小単位の組織が会社に生れると同時にリーダーシップが必要とされます。
リーダーシップは、端的にいうと「人を動かす」手法のこと。小企業の現場においても、数千人が働く大企業においても、多くのリーダーが必要とされ、そこには人を「動かす人」と「動かされる人」とが存在します。
ここで大事なことは、人を動かすノウハウや心得えばかりが大事ではなく、従業員側の「人から使われるための心得え」も必要なこと。使う側と使われる側の息が合うことで、仕事はスムーズにスピーディーに進みます。
野球を例にしますと、ボールを投げるのがリーダーのピッチャーとしますと、どんなボールを投げるのか、これから何がしたいのか、プレーの前に野手との意志疎通ができていると、そのチームは格段に強いチームです。
日本企業の多くは、このリーダーシップを駆使し科学的にコントロールすべき組織力が劣っています。経営の世界においても、幹部の限られた人だけにリーダーが求められて、他のメンバーの必要性はほとんど知られていません。
リーダーシップは決して経営する人のためばかりでなく、組織で働く人にも役立つ知識です。マーケティングや事業計画ばかり重視する起業の前に、自分のリーダーシップの能力から起業に取り組む方法もありそうです。
【ひと言】
起業が上手くいっていたのに、2、3年と経った経営者が会社経営で行き詰るケースがあります。いつまでも起業家の目でしか自分の会社を見れなく、経営者としてのリーダーシップの発揮の仕方を認識していない人です。リーダーシップは一人ひとりの生き方同様に、理想やモデルが一人ひとり違いますから、自分にとってのリーダーシップはどんなカタチか、考える必要があります。
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