九州北部では50年に1度の大雨が降り、多くの街で床上浸水の被害が及んでいます。今回の水害は、台風が到来している訳でなく、梅雨前線による大雨でもないのに、田畑や家屋の被害は大型台風並みです。
近年は,ほぼ毎年各地で大規模な自然災害が発生しており、特に水害は米作の穀物地帯とされる一帯で集中的に冠水が起こっています。山並みに近い地域でも土砂崩れが発生しますし、安心して住める場所が狭まっている印象です。
以前、「異常気象」という言葉は頻繁にニュースで使われていましたが、最近はほとんど聞くことがなくなりました。異常事態が常態化してしまって、もはや自然災害は常に起こる国になった気がします。
北太平洋沖のサンマ漁がほとんど獲れなくなったように、気候変動の進行によって衰退する産業が生まれています。2年や3年に一度サンマが獲れても、事業としてのサンマ漁は成り立ちません。
同じように、10年、20年置きに大水害が起こる土地では、次第に住んでいることが難しくなります。住居と共に仕事も長く続けることが難しくなりますと、若い人を中心に人口移動が起こります。
有史以来の人間の歴史は、何度もこのような自然災害を辿って移動を続けてきたと思われます。過疎地から都市部への人口集中、気温上昇による需要と供給の変化など、ビジネスのカタチも変わるはず。
これからの自分の住まいや仕事に関して、これから考える必要性に迫られる人も増えそうです。いつの時代も、この変化に気付かずに生きていこうとする人は、厳しい将来しかないように思います。
【ひと言】
2000年代初め、都会で夜中にセミが鳴くようになって、気温がいつまでも下がらない温暖化を意識した人が多いと言われます。気候変動をビジネスに取り入れようとしても、早すぎるとお客さんがいないし、遅いと競争が激しく小企業では勝ち残れない心配があります。市場の動向を読めるようにウオッチングを続け、判断のタイミングを学ぶしかないです。