金価格は世界的な高値が続き、資金運用組織や資産家は目前の不況に対するリスク回避で購入を一段と進めています。不況になって株価の暴落や企業倒産が増えると、頼りのなるのは不動産と金の現物は昔も今も変わりません。
日本では表立っての不況に対する対策が目立ちません。企業年金基金の54%が株式投資から資金を引き上げていることが話題になった程度。欧州や新興国ではリーマンショックから11年が過ぎ、金や不動産への避難が進みます。
リーマンの時もそうでしたが、米国発の大不況なのに日本経済は最も大きな影響を受けました。膨大な国の借金が原因と言われますが、同時に大不況到来に対する国や個人の対策がほとんどないことも確かです。
会社勤めをしている個人が、不況対策と言われても打てる手はほとんどありません。いきなり金や不動産の購入と言われても、直ぐに右から左に大金を動かせる人は真面目に会社勤めなどしていません。
気になるのは、今後到来するであろう大不況は過去に経験のしたことのない規模という人が多いこと。米中貿易戦争のダメージ、中国経済の成長力の過失、ゼロ金利やマイナス金利が広がり経済への刺激力が極端に低下しています。
そのうえ、各国間で不況対策のために経済連携でスクラムを組むなど夢のまた夢です。各国の対応はバラバラですから、火災で避難口に我先に突き進む光景と似て、楽に避難できるのに対応の誤りで被害を大きくする可能性さえあります。
こんな状況の中で個人の不況対策ですから、公共の支援を期待するより自分でピンチをチャンスに変える気構えが必要です。また、不況は台風のように、只今どの程度進んでいますといった公式発表があるわけではありません。
90年代金融危機やリーマンの経験では、まず平均株価が大幅下落小幅上昇を繰り返し、結果的に1万5千円とか、1万円近くまで下げます。続いて企業の業績不振、リストラ、企業倒産が相次ぐことになります。
多くの人は、リストラあたりから慌てて資格試験を目指したり、転職先を探す程度の対策です。そこで今のうちから、正統派の副業探しが有効ではないかと考えます。副業と言っても誰もがイメージする小遣い稼ぎではありません。
歳をとって退職後にも生かす副業探しです。「自分はどんなジャンルの仕事がしたい」、「今の仕事を通じチャンスのありそうな職種から」など。わたしは長年起業する人の支援をしていますので、その手法を生かすことが可能です。
また、長年の経験から一時的副業探しをするのではなく、副業に関わる取り組みを毎日短い時間でも続けることを勧めています。会社勤めの欠点は、ルーチンワークに慣れてしまい極力考えないで仕事をする習慣を身に付けていること。
これを、「考える習慣」に切り替えることが目的の一つです。「よい習慣は才能に勝る」と言います。今のうちから、少しでも多くよい習慣を身に付けるために手助けになればと考えています。
今から不況対策というと突拍子のないことと思われるかも知れません。これからの時代、予測しなかった突拍子のないことがよく起こります。不況対策の副業探しは、数年後には決して突拍子のないことではなくなるはずです。
この先、確実にあなたのお役に立ちます
副業を真剣に考えてみよう!
【ひと言】
副業というと、アルバイト感覚で本業の合間に小遣い稼ぎを考える人が大半です。今回の大手企業をはじめとする副業解禁では、「退職後の仕事探し」や「60歳代から長く関わる仕事探し」「起業をするための準備活動」など考えられる幅は広くなっています。特に大不況が起きてから慌てるより、その前から準備をすることで先見性のある心の余裕にもなります。