わが国では現在、絶好調ビジネスの一つとして上げられるほど「大相撲興行」が人気です。最近のイベントにはつきものの外国人観光客は、ほとんど影が薄くなるほど日本人が多く集まるのも特徴です。
200年を超す長い歴史の大相撲ですから、いつも絶好調というわけではありません。しかも、日本人といっても相撲を取ったとのない男性がほとんどの今の時代ですから、サッカーや野球のように馴染みのある競技でもないです。
歴史の古い形式美の世界だけに、土俵、まわし、髷など変えられないものだらけ。そして何より、日本国内には相撲をしている力士候補が圧倒的に少ないために、競技として成立自体が危ぶまれる時代もあったようです。
この変えられない大相撲を変えたのは日本人以外の外国人力士。相撲の形式美を変えることなく、そこに登場する人間の方を変える発想の転換によって、大相撲人気は成功したビジネス事例のひとつになりました。
よく経営の世界で変えられないモデルとされるのが、プロ野球近鉄バファローズの野茂英雄投手。彼の変則といわれたトルネード投法は、日本野球界で酷評されました。彼は、投球フォームを変えず仕事場を日本から米国に変えて成功しました。
現代の会社組織にあっても、個人でも変えられないものがあります。他方、よく観察していますと何かしら変えられるものはあります。この組み合わせのマッチングが、生き延びるためのキーポイントです。
会社の仕事の中で変えられずに悩んでいる人がいます。業績の悪い会社の大半は、この変えなくてはいけないのに変えられないケースです。また個人としても、変わらなくてはいけないのに変えられずにに悩む人がいます。
この場合、都合のよい解決法など直ぐには見つからないのですが、これまでの相談例からいえることは考える視点を増やすこと。自分だけの視点で考えずに、違う立場の人の視点に立って考えます。
しかも具体的な課題設定で、本音ベースで考えるのがコツのようです。以前は、一人で考えるケースが多かったですが、今は人を集めて意見を交わすことが好結果に結びついています。
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【昔から今に通ずるビジネス金言】
「組織の大きな課題を考えるときは、男性と女性、若い人と中高年、日本人と外国人」
組織が判断を間違える原因は、一方へ偏った思い込みが意思決定時に周囲を支配したときです。間違いを排除するためには、考え方の仕組みが違う人同士による意見交換です。簡単に会議で意見が一致するのは楽ですが、その後事業で苦しい思いをするのは経営者です。「楽な会議は会社を苦しめる」
