日本のビジネス社会にITが導入されてほぼ20年。デジタル化が急速に進んだことでビジネスの姿は大きく変わりました。
それまで、ベテランの人材による勘や経験に代わって、データが使われるようになりました。インターネットの活用は大幅に広がり、業務のスピードも格段に早くなりました。
特に展開の早い業務においては、従来のPDCAサイクル(計画→実行→評価→改善)に代わる手法として、OODAループ(観察→方向性→意思決定→実行)を採用する会社組織が増えています。
OODAループは、デジタル化に伴って新しく生まれた手法ではなく、戦後直ぐに米軍が開発した手法のようです。戦時のように変化が激しいときに、数十人、数百人の小さな組織が変化に対応する目的で生まれました。
PDCAでの計画は、あくまでも従来からの取り組みの中で生まれた計画なのに対し、OODAの観察は、今現在の現状をよく見るところから始まっているところが違います。
また組織が展開する行動を、一つの計画によって一本化することをしません。緩い取り決めの方向性によって、その中の変化に柔軟に対応できることが、この手法のキモと言えそうです。
変化する時代においては、思い込みを排除しよく観察することが求められます。しかも、一人だけの観察に頼るのではなく、複数の目によって観察することで、そこに生まれる見方は多様化します。
現在、中堅・大手企業の多くは古い会社組織から抜け出せずに苦労しています。OODAループを採用しようとすると、会社組織はどうしても階層の少ないフラットな組織になるからです。
これからの小企業は、この大手のジレンマを逆手にとって事業拡大を目指すときです。今の日本、古い殻から脱皮する新たな組織の誕生が求められています。
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【昔から今に通ずるビジネス金言】
「余裕ある飢餓状態をいかにつくるか」
人間も会社組織も、余裕が生まれると直ぐにぜい肉が付きます。会社は、創立から時間が経つだけでもぜい肉は付いてきます。そのため、意識的に飢餓状態をつくることによって、ぜい肉を落とす工夫が必要です。危機感を失った会社にイノベーションは生まれません。危機を忘れた人間に新たなアイデアを考える意欲はありません。
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