マクドナルド本社が、カナダの一部で人工肉製ハンバーガーの提供を始めたことが、大きな話題になっています。これまで、ケンタッキー・フライド・チキンやバーガーキングも人工肉を売り出していますが、最大手マクドナルドが売り出すと市場の反響も違います。
わたしは最初、「アメリカ人の肥満率が今後10年以内に50%を超える」ニュースが流れたので、肥満対策のための人工肉導入と考えていました。ところが肥満だけでなく、地球環境を守るため植物原料の人工肉を採用であることを知りました。
牛肉を生産するには、食肉用牛を生育するため大量の肥料を必要とします。また、生育中の大量の牛が出すゲップやおならからの温暖化ガスも、地球の環境汚染ではバカにならない影響があるようです。
それより、植物で人工肉を作ることを考える方が国民の支持を受けやすいと考えたようです。実際、これまでメディアが取り上げた人工肉の味の評価は、植物由来と言わない限りは気づかない人が多いと言われます。
今の流れでは、米国において牛肉から人工肉への切り替えは時間の問題と言われます。牛肉生産国の米国で切り替えが始まるのですから、他の国々でも植物由来の牛肉市場が広がる可能性が高いです。
そこで問題になるのは、日本において人工肉はどのような広がりを見せるかです。和牛に関しては、まったく違ったマーケットですから、人工肉と競合することはないと思われます。
ファーストフード市場や飲食店、家庭用中食などで人工肉の需要が広がる可能性は大きいです。これから起業する人にとって、牛肉で営業するか人工肉か、判断に悩む時代が意外と近いうちにきそうです。
【昔から今に通ずるビジネス金言】
「企業経営は他人と違う方向を探すことが鉄則」
他の人が歩んだ道は、間違いも少なく無難な道です。多くの経営者は、失敗の少ない無難な道を進みたくなるもの。ただ大きな失敗のない道は、成功とも言えない中途半端な事業経営になりがち。しかも、次の展開のためには何の役にも立たない道です。何度も経験をすることのない事業経営ですから、自分だけの方向を探すことです。

