政府の感染症専門家会議が「これから1、2週間(感染が)急速に進むか収束できるかの瀬戸際」と見解を公表しました。新型コロナウイルス感染は既に国内で数百人以上のレベルに広がっていて、今後爆発的に広がるかどうかの瀬戸際と読めます。
これまで日本国民は、90年代後半の金融危機、03年SARS(サーズ)、08年リーマンショック、11年東日本大震災など大きな危機を経験しました。ただ、身近に危機が迫ったのは金融危機やリーマンの経済危機で、生命に関わる危機は今回が初めてでは?
全国で脈絡なくコロナ感染者が発生し始め、日経平均株価も700円レベルの下落するのは非常事態です。日常、非日常で考えるなら、大型客船内や中国からのチャーター便で帰国した人からウイルスが見つかるのは予測された範囲内でした。
ところが、地域から一歩も外に出ていない消防士さんや学校給食のおばさんなど各地で感染する事態は、常識外の非日常の始まりです。これまで、ウイルスは目には見えないため日常のなかに押し込めることを考えるのが日本人の癖です。
ニューヨークタイムズなど外国紙が指摘しているように、日本人に共通した思考法として、従来からの取り組みを重視して例外的な事態が発生しても、何もなかったように振舞いたい心理が強く働きます。
世間体ばかりを極端に気にして異常時が発生しても騒ぐことなく、他の顔色をばかりを伺い、危機が身に迫っていても決して最初には海に飛び込まないペンギンがよく例として取り上げられます。
そんな日本人の目先に危機は迫っています。今はコロナウイルスの感染ばかりに目が奪われていますが、その後には企業倒産など不況の到来も避けられません。マイナス金利をこのまま続けていると金融危機発生も考えられます。
一気に問題を解決することは難しいですから、根気よく解決するしかありません。これまでは幸運続きでしたが、そうそう長く幸運が続くことはありませんから、これからは腹をくくって仕事に取り組むしかないです。
【昔から今に通ずるビジネス金言】
「ビジネスで利益が上がるのは
お客さんの必要性に応えられるから」
この必要性の有無が利益を上げるための尺度になります。お医者さんの収益が多いのは、病気の患者が医師の治療を一刻も早く必要とするからです。ただ、古くから誰もが必要とするビジネスは既存企業が着手しており、新たな小企業は対象は少ないけれど必要性の高い人を相手にすることを考えるべきです。