経営者にとって欠かせない習慣の一つに「振り返り」があります。リーダーとして組織を運営する上で、自分の判断が正しかったどうか、自問する必要があるからです。また、従業員やお客さんの何気ない一言を「振り返る」ことが、大きなヒントとなることもあります。
コロナ騒動以降、大不況に遭遇した過去を「振り返る」経営者が増えています。日本の場合は、97、98年の世界的金融危機のとき、08年のリーマンショック、東日本大震災などです。
人生において何度も経験できることではないですが、その時を客観的に事態を見据え冷静に分析判断ができるかどうか。自分が生き残ることばかりを考えて、経営者として失敗するか大きな分かれ目の時です。
人間の発想は、好調なときは次の好調な展開ばかりを、不調なときは次も不調なことばかりを考えがちです。不調から好調へと流れが変わることを予測ができ、そのための準備のできる人は大きなチャンスをものにできる人です。
連日コロナ感染の話ばかりが話題になり、将来のことなどまったく考えることが難しい今の時期。事業のこの先の展開を考えられる人は価値があります。今のような、これからの事業の行方など考える人のいない時こそ腰を据え考えるべきです。
特に「振り返り」をしてマメに記録しながら、能力のある人の考え方を聞かせてもらう作業は、この先々で役立つたいへん有益な作業です。コロナ騒動に怯えるばかりでは、何も新しい価値を生むことはできましせん。
【ひと言】
「振り返り」の反対は、新しい情報探しばかりに精を出している人。ネットで情報探しをする人は大勢いますが、大半はあまり役に立たない情報ばかりです。逆に、同じ本を何度も読み返す人は、確実の能力がアップします。この違いは良く考える必要があります。人と同じようなことをしていては、人よりもできる人間にはなれません。