これからの起業やビジネスを考えている人が、楽観的考えを捨て深刻にばかり考えてたなら、多くの人は途中で諦めると思います。楽観的に少しは考えが天狗にならないことには、誰も起業しようなんて思いません。
「あなたの自動車を運転技術のレベルは?」と聞きますと、大半の人が平均より少し上と答えるようです。起業に関しても似たような傾向があり、起業にしろ、運転技術にしろ、あまり根拠のない自己評価が心の支えになります。
起業に関していうなら、初めて起業を進める人は、ほとんどの人が実行プロセスをよく知らぬまま立ち向かいます。自分に都合のよいことだけを成功の根拠にして、それ以外のことはほとんど無視して突っ走ります。
このような考えの持ち主でなければ、起業しようなんて考えを起こす人はほとんどいないのではないかとも思っています。楽観的自信過剰は、起業する人にとっては特権とも言える心の持ち方。
問題は、これまで楽観的にばかり考えていた起業の正体が見えたときに、どのような行動に走るかです。状況の違いに気付いて、撤退することを考えるのか? 現実が見えているのに見えないふりを続けるのか?
一度、隊列を組みなおし、現状のまま新たな現実に対応することを考える人がいます。また、プラス思考に切り替え新たな目標を設定し立ち向かうことを考える人もいます。どちらにしろ、時代の変化や自分の変化に対応し直すことが大事と思っています。
わたしが利用している楽観的自信過剰に対するリトマス試験紙は、「起業する業界のライバル企業にはどんな会社があるの?」の質問に、どんな答えが返ってくるかで判断します。
よく状況の見えている人なら心配はありませんが、一度もライバル会社の存在や業界の問題点を考えたことのない人は、どこかでご自身の問題点を整理してみてはいかがでしょうか。これは起業に限らず、何事にも共通する問題です。
【昔から今に通ずるビジネス金言】
「何事も禍福はあざなえる縄のごとし」
昨年までペラペラ元氣のよかったトランプ大統領が、今年に入ってコロナ騒動と株価の大暴落ですっかり落ち目です。同じように、自国ファーストを主張してきた中国・習近平政権も、イタリア政権も、イギリス政権も、トランプ同様に激しい向かい風に苦しんでいます。政権を取るまでは良かったのでしょうが、その後の展開ではそうそう運は味方してくれないようです。安倍政権も同様なのでしょうか?