昨年の今頃、平成から令和への切り替わり時期で、日本社会は新しい年号に何となくワクワクしていました。景気もよく、ビジネスでは「集中と選択」を進めてより大きな利益を上げることが求められていました。
1年が過ぎた現在、残念なことに新型コロナウイルスによる感染が広がり、ビジネスは多くの企業が必要最小限の営業か停止状態です。今は「分散と多様性」が求められ、利益より企業が生き延びることが求められています。
企業の存在目的は、折々の時代の必要性に応じて変わります。過去の好調だった時期のモデルにしがみ付いていると簡単に振り落とされます。企業にしても個人事業にしても、変化に対応することの必要性を恥かしながらこの歳になって気付きました。
最近、将来の社会を予測する雑誌の特集やネット記事を見かけるようになりました。大半は、その時に起こっている事象の延長線上で考えたモノゴトばかりです。これまでの学者の予測でも、感染症が大流行することを予測する人はいました。
ただし、そこでの感染症は過去に発生したサーズウイルスや新型インフルエンザをモデルに想定したレベルの予想です。現在発生している新型コロナウイルスのような、進行の早く感染力の強いウイルスは誰も予測はしていなかったようです。
今は従来のレベルとは違う、非連続的事象発生に対応できる発想と行動とが求められます。結局、今の時代に合わせた能力ばかり磨いていると、芸人でいうところの一発芸タレントと同じで短期の寿命で終わってしまいます。
事業を立ち上げる以上は、息の長くお客さんに支持される事業家を目指すべきです。そのために必要な能力に関してアイデアはまだありませんが、これから考える余地は十分ありそうです。
【ひと言】
100年以上の長い歴史をもつ老舗企業は、時代時代のニーズを巧みにキャッチしながら、姿を何度も変えて今に続いています。これからスタートする小企業であっても、時代のニーズ、お客さんのニーズに応え続けることは大事です。この精神を失くした時事業の寿命も尽きる時と思っています。
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