このところ、メールのやり取りだけで人と話してますが、ほとんどの人はコロナ発生前に戻ることを前提に話します。もし6月1日から全国で緊急事態が解除されたとして、昨年までのように小売店の店員はマスクなし、アクリル板やビニールなしで接客するのかどうか。
経営者は大丈夫と思っても、店員がコロナを警戒してお店を辞めることも考えられます。お客さんによっては、コロナに無警戒なお店を嫌って来店してくれなくなることも考えられます。
多くの人が、大規模なコロナウイルスの感染拡大を経験したことで、これまでになく危機感を高めたことは確か。政治家は新型コロナウイルスに打ち勝つなんて勝手に言ってますが、現実のグローバル社会では共存する方法を考えるしかありません。
現状の日本国内だけで減少させることでさえ大変なのに、世界から観光客が訪れる来年の東京五輪を控えていますから、できるだけコロナウイルスにはおとなしくしてもらうしかありません。
そこで問題なのは、一旦収まったコロナ後のビジネス展開です。昨年までと同じような調子での事業はムリと思った方がよいのでは。経営者がコロナをコントロールできると思い込んでも、お客さんが納得してくれないとお店は潰れます。
多くのお客さんが、従来の仕組みから新たな仕組みに、雪崩をうって切り替わる現象をパラダイムシフトと言います。他人への伝達方法が、電話や手紙からスマホに切り替わった現象が、まさに最近のパラダイムシフトです。
コロナ伝染を契機にして、接客方法が大きく変わる可能性が出てきています。同じクリーニング店でも、コロナ対策をしているお店としていないお店では、対策店ばかりにお客さんが集まるなんてことが起こりかねないのが昨今です。
同業の繁盛店が入れ替わるキッカケも、現在のコロナショックのような大きな社会現象を契機に起こることがあります。会社経営者にとって、事業継続のための資金繰りばかりでなく、お客さんの意識変化にも気を遣う必要があります。
【ひと言】
現在、新型コロナ感染が広がって以降、日本ばかりでなく世界が想像以上の速さで変化しています。この時代を生き抜くには変化に気付き、本質を見分ける観察眼が必要です。観察眼は日ごろから意識して駆使していないと、ビジネスでは急には役立ちません。能力を高めるためには必須のスキルです。