昨年、部長の暴力問題で二度と不祥事を起こさない誓った夏の甲子園連覇の駒大苫小牧高が、今度は3年生部員の飲酒とタバコによって、本当に春の甲子園を辞退することになった。
30代の役員によって組織運営がなされていたライブドアは、会社の株価操作や粉飾決算によって上場廃止の危機にある。
この二つの問題に共通するのは、年齢が似通った集団が巻き起こす暴走の怖さである。
駒大苫小牧高は文字通り3年生だけなので、2年生の甲子園出場などまったく考えずに、人より酒に強いところを見せたい一心で飲んだことは想像できる。ここに、2年生が一人居いたり、OBが一人居ると、直ぐ自制心が働いたはずなのに。
一方、ライブドアも同年代ばかりの役員の功名心争いが底流にあって、誰も違法行為を本気で止めようとはしなかった。この会社は、学生のサークル活動のノリで企業活動を行おうとする野望がミエミエだった。
米国のグーグル社は、共同創業設者サーゲイ・ブリン と ラリー・ペイジ と言う32歳の2人の若者と、50歳のエリック・シュミットによって経営されている。同世代の単眼ではなく、意識して世代の離れたCEOを採用することで、複眼による経営を可能にしている。
ライフドアの堀江貴文元社長は、自分に司法の手が及びそうなのを察知して、慌てて60歳の平松庚三氏に後の経営を託したが遅すぎたようだ。
起業に際しても、この複眼でモノゴトを見る目は大切である。同じ価値観の人間が集まるとモノゴトの判断は早いが、単眼のツケは駒大苫小牧高同様に大きなものになりそうだ。
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