世界中に新型コロナウイルスが拡大していることで、これまで排ガスなど大気汚染が酷かった大都市の大気はきれいになった話をよく聞きます。北京、ニューデリー、ジャカルタ、東京でも富士山がよく見えるようになりました。
コロナ騒動は、環境汚染が急速に進んでいる地球からの警鐘のような気がします。日本で多発する異常気象の原因として、太平洋上に発生するエルニーニョ現象が密接に関連していることはよく知られています。
最近は、インド洋に発生するエルニーニョと同様の「ダイポールモード現象」が注目されています。数年に1度、インド洋の東西で大きな海水温度差が生じた時に、異常気象を引き起こすというものです。
19年冬から20年春にかけ、アフリカ東部で大量バッタが発生し、豪州での森林火災、日本の暖冬にも影響していると言われます。異常気象を突き詰めますと、大気と海水とが助け合い一定の温度に保とうとする時起こる副作用のようです。
現在、わが国のニュースはコロナ感染や大雨被害ばかりですが、この異常気象を原因とするニュースは続々と増えています。一番びっくりしたのが、ロシア北極圏サバ共和国で6月20日に38度まで達したこと。
インド・ニューデリー郊外でも大量のバッタが発生し、1日に3.5万人分の農作物被害がでています。明治時代末期には、わが国でもトノサマバッタの大群が北海道で発生した記録があります。
海外のニュースばかりでなく、わが国でも西日本20府県でカメムシの大量発生が起こって、注意報が発令されています。実際に、果樹などへ大きな被害が発生する可能性がでてきました。
異常気象と疫病との相関関係を研究すると、意外な関連性が発見されるかも知れません。人間が科学の進歩ばかりに夢中になっていると、思いもしなかった落とし穴が待ち受けているものです。新型コロナウイルスはそんな落とし穴の一つかも知れません。
【ひと言】
気象環境と経済には太い因果関係があるような気がします。わが国でも温暖化が進んでいることで、廃れるビジネスがある一方、繁盛している事業も少なくありません。これからの開業を考える上で、この気象環境を参考にしないと失敗する原因にもなります。自然相手の農業や水産業など第一次産業ばかりでなく、都市型ビジネスにどう生かせるか意外と狙い目かも知れません。