最近はどこの街を歩いても、接骨院などマッサージ系店舗の廃店跡に出会うことが増えました。コンビニ店や歯科医院を上回ると言われるマッサージ系店舗で、撤退するケースが顕著になっています。
この逆風は類似する業種の、エステ店やカイロプラクティックなどにも影響しているようです。90年代後半の大不況で仕事が見つからない時代、公的支払いが見込める確実なビジネスとして、マッサージ・接骨院の専門学校が多数できました。
あれから約20年、卒業生が続々と開業したことで現在の過当競争を生んでいます。その上、5年位前まで労働環境は厳しかったのに、今は働き方改革でマッサージを受ける患者さん総数が減っているようです。
現代のビジネス環境は5年程度の周期で変化を続けます。これまでに起業してそこそこ成功していた人でも、5年が過ぎるころから市場に変化が起き厳しくなっているように実感しています。
来日外国によるインバウンド景気も、ほぼ5年程度で大量の購入は終わりました。妖怪ウオッチ、ハイボール、うんこ漢字ドリルも、急上昇したビジネスの売れ行きは長くは続きません。
これから起業を目指す人によく言うことですが、例え起業当初は順調であっても、いつまでも好調さが続くとは思わないことです。次の波が来る前に新たな対策を考える必要があります。
そんな大変な起業なら止めた方が思う人もいますが、現在勤めている会社にしても終身雇用を継続はできないと明言している会社が多数です。これまでと違い、デジタル時代は素早い変わり身が求められます。
結局、今求められるのは高いスキルを身に付け、研ぎ澄ました能力によって、自分の望む仕事を続ける環境を自分の手で作ること。もう会社や政治や運に任せることはできなくなっています。
【ひと言】
開業前にはほとんど見えなかった世界が、社長や事業主になったことで見えてくるってよくあります。お客さん心理なんて、開業していない人はほとんど考えません。今日の天気は来店客が多い、少ないなんて考える人はほんの一部の人。これから開業する人は、相対関係と因果関係のようなビジネスの基本を身に付けておくと、時代の変化に対応する能力がつくことは確かです。
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