アメリカの大学は、新型コロナウイルスの大流行を契機ネット授業に切り替える大学が大幅に増えました。そして学生から、高い授業料に見合った授業の質を求める声が増え、不可能な場合は授業料下げを求める声が強まっています。
日本ではまだそのような声が大きくなっていませんが、若者の不満がくすぶっていることは確かです。これまで学校教育の在り方には、ほとんど反対運動が起こらなかった日本の教育界ですが、コロナ禍は起爆剤になります。
コロナ禍が広がる前の昨年末まで、日本と欧米との教育を比較するとネット活用が格段に少ないのが日本の教育方法。そのため技術的な教育格差は、欧米と比較にならないくらい大きく開いていました。
それが問題にならなかったのは、日本社会は就職機会が多いために危機意識が低く、格差もあまり大きな問題にはなりませんでした。今後不況が本格化して失業率が上昇しますと、若者の不満が社会問題化します。
また、日本社会のデジタル化が進みますと、専門的教育を受けた若者と、スマホ操作をデジタル化と勘違いしている若者との間の所得格差は、ますます大きく開くことになります。
日本には、ネットを利用した教育ビジネスの拡大余地は大いにあります。政府の非常事態宣言以降、ネットを活用した授業に接した人は、学校に登校しての面接授業に疑問を持つ人が増えています。
安い授業料のネット授業と、料金が高い面接授業とに分けて授業があると、誰もが納得のいく価格の授業が可能になります。比較的所得の少ない家庭の子供も授業が受けやすくなります。
このような仕組みをいきなり大学が導入するのは難しい問題です。ただ学習塾が導入するなら、塾に通わせる生徒の家庭も、教える側の講師にも高い支持が受けられそうです。
今の日本社会に欠けているのは、このような柔軟な仕組みを考え導入することです。コロナ禍の結果、上場している全ての学習塾は4~6月期に赤字になっています。発想を変えた新たな教育ビジネスには、追い風になりそうです。
【ひと言】
教育関連ビジネスは、昔から安定した市場として知られてきました。大手学習塾、教育出版社、教材・文具メーカーなど、参加企業はほとんど顔ぶれが変わりません。今後、ネット授業を行うWebサイトの拡大、ネットを活用した塾など多彩なメンバーの参入が予想されます。他の市場と同様、新たな会社や個人事業が市場を席捲する余地は十分あると思っています。
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