10月28日NY証券市場ダウ平均は、-943ドルと大きく下げました。今週に入って、26日-650ドル、27日-222ドルと下げ続けていますから、米国はコロナ禍の第二波到来で経済が揺れています。
東京証券市場の平均株価は、26日-22円、27日-8円、28日-67円、29日―86円と小幅安で済んでいます。アメリカが咳をすると日本は風邪を引くと言われた、自力のない日本経済とは違った動きをしています。
これは、日本銀行が上場一部の個別企業株式を買い支え、ETFとしてファンドのカタチにして暴落を食い止める、日銀の株価操作が効果を上げています。この買い付けによって日経平均株価は2万3千円台を維持し続けています。
ただこのような日銀の強権でいつまで大幅下げを止めておけるのか、疑問が残ります。既に日経平均株価は、日本経済の現状を反映する、経済の先行指標としての役割を果たすことはできなくなっています。
平均株価が高値を維持しているからと言って、日本経済が好景気であるなんてことは誰も思っていません。日銀黒田総裁が「異次元の金融緩和」発言と引き換えに、赤字国債と上場株式の日銀引き受けが加速しました。
日本の上場株式は、日銀が買い支えることで暴落しないことが知られていて、海外投資家が大幅に買い増しています。もし、アメリカの株価に引きずられて大幅に下がるようなことがありますと、その時は一気に暴落する可能性が高くなります。
当然、日銀保有の株式は売ることのできない株式でもあります。よほど暴騰でもしない限り、日銀が売り出すと同時に市場が大きく混乱することが予想されます。暴落する前にいち早く売り抜けたいと考えるのは当然です。
コロナ禍に続いて証券市場でも時限爆弾を抱え、日本経済は逃げ場のない厳しい環境に追い詰められそうです。この先どう生き抜くか、よく周辺をウォッチングして処し方を考えるべきです。
【ひと言】
アベノミクスという経済政策は、日本経済の立て直しを目的に色んな政策を押し進めようとしましたが、ほとんどモノにできませんでした。規制緩和で獣医科新設を認めたのは素晴らしいのに、その大学が首相の友人の経営とは、新興国の大統領並みの政治感覚です。これからは、アベノミクスへの逆風が吹き荒れますから経済は厳しくなりそうです。
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