開業で失敗した人の中には、「もう少し開業資金があったら失敗しなかったのに」と悔やむ人が大勢います。開業にさえたどり着けなかった人の多くも、資金を集められなくて断念するケースが少なくないです。
本当に開業するために資金さえ潤沢にあると大丈夫でしょうか。コロナ禍の発生によって、大手企業の事業は一時的に止まっているケースも多いようですが、大手が手掛けてきた新規事業の多くは失敗や休止状態です。
コロナ禍までは、多くの大手が十分な内部留保があって投資先を探していました。新規事業への投資は、将来のために欠かせないはずで資金も人材も潤沢にあるのですが、上手く軌道に乗せられない会社は驚くほど多いです。
十分な資金が用意されているだけでは、新規事業を成功させることができないのは確かです。逆に、新たな事業を始めるに当たっては、何らかのハードルや制約のあることが決してマイナスではないともよく聞くことです。
多額の開業資金があることによって、起業にとって不必要な安心感が生まれることは確かです。起業の時に必要なのは安心感よりも危機感や飢餓感。危機感が脳に充満すると、普段は絶対できない能力を発揮することもあります。
また、資金はモノゴトを解決するための原資として使われますが、資金の代わりをするのがアイデアです。資金に頼れないため、脳をフル回転して解決に向け考える習慣も身につくのがこの時期です。
起業した本番になってから脳のフル回転は難しいですから、準備段階から危機感と脳のフル回転は習慣にしておくべきです。現在、金余りで何でも金の力に頼りがちですが、間もなく世界が資金不足になる可能性は高いです。
【ひと言】
政府もコロナ対策とその後の経済対策として、約112兆円もの資金を投入することを決めました。毎年100兆円の国家予算を組むわが国ですが、30兆円以上を赤字国債の発行で不足分をまかなっているわが国です。この毎年の借金が溜まりに溜まって1100兆円を超えるほどに達しています。その上に今回のコロナ禍による借金の上積みです。この先に何が起こるか予測する時期にきています。
人気ブログランキングへ