ネットニュースで「三菱UFJ銀 社長に半沢氏」を見た時、最初はテレビドラマのPRかと思いました。多分、頭の中に漫画「島耕作 シリーズ」があって、似たような展開を考えているのかと思います。
所が、現実には三菱UFJ銀行に半沢淳一氏という常務がいて、このたび副社長、専務13人を飛び越して、三菱UFJでは初めて、常務から社長に就任することが決まったようです。しかもこの偶然のような話には落ちがあって・・・
テレビドラマ「半沢直樹」の作者 池井戸潤氏は、新卒で採用された会社が旧三菱銀行。今回社長に就任した半沢氏とは同期入社といいます。この両氏が入行した1988年はバブル経済の真っ只中。当時大手銀行は千人くらい新卒採用していました。
数十人が同期入社の会社規模と違いバブル期の大手銀行で、この二人は名前を記憶している程度かも知れません。作家の人は、紙の電話帳、学校の同窓会名簿、会社の在籍者名簿などを見渡して、登場人物の命名の参考にしているようです。
多分、その程度の接点の中で生まれた名前が「半沢直樹」ではないかと思います。自分が事業を始めるときに参考になると思われるのは、ビジネス上の人と人とのつながりです。私生活での付き合いと、ビジネスでの付き合いはまるで違います。
基本的にはどちらも信頼関係によってつながりますが、事業でのつながりでは相手の私生活に関してほとんど知りません。もっぱらビジネス上の情報収集のための問い合わせが目的です。そのため、相手からの問い合わせに対しても誠意をもって答える必要があります。
最近は、ほとんどメールでのつながりが中心になりましたが、以前は中高年の人は大半が電話でした。こちらの仕事中など関係なしによく電話が来ました。少しは迷惑なこともありましたが、そのような時期は仕事もたいへん忙しく収益も膨らんでいた時期です。
今は、コロナ禍で企業経営をしている人はたいへんな時期ですが、多くはメールでやりとりしています。ビジネスに熱気がなくなったのか、企業人がおとなしくなったのか。ドラマ「半沢直樹」のような熱気は、テレビドラマだけの世界かも知れません。
【ひと言】
私生活の付き合いと事業とはまったく別モノと考え、混同しないことが事業には大事です。日本では、共同経営がその典型で、私情が事業に交じって失敗するケースはとても多いです。逆に、すかいらーくの創業一族のように、兄弟と言えども会社を共同で運営する間は、兄弟の付き合いを最小限にする約束で成功したケースがあります。日本人はともすると情に流されやすいですから注意したいものです。
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