第一生命が調査した小・中・高校生がなりたい仕事によると、小学女子を除くすべての子供の希望の仕事が「会社員」なのでびっくりしました。子供たちが会社員と答えたのは、89年から91年のバブル期末期に「サラリーマン」が1位なって以来のようです。
しかも今回1位の会社員のすぐ下には、「公務員」が見えていますから大人としては暗い気持ちになるのでは。会社員や公務員は仕事の業種というより業態であって、将来なりたい仕事の答えとは少しポイントがずれているような気もします。
またなりたい仕事の中には、経営者や社長といった言葉がまったくないことも気懸かりです。会社員の延長線上には経営者や社長がいるわけですから、中学生や高校生でしたらそこまで考えてもらいたい気持ちがあります。
昔から政治家を希望する子供がいないことは、よく知られていていました。その結果が今の政界なのでしょうが、官僚や世襲、もしくは政治家志願の社会正義よりも金儲けばかりに関心の高い連中が集まって、世界から取り残されているのが日本の現状です。
子供が希望する仕事ではと馬鹿にするのは危険です。子供を含めて社会の関心が向かない仕事は次第に衰退していきます。企業経営に関しても、現在、日本の経営者で世界から注目されるのは、孫正義さん、柳井正さん、永守重信さんなど60歳以上の人ばかり。
大手企業はほとんどがサラリーマン社長ばかりで、経営能力や世界への発信力を備えている人は一握りです。子供たちに人気のない仕事には人が集まらないし、他人から尊敬されることのない仕事ということにもなります。
ただ政治家と起業家とを比べると、起業は事業継続で大きなリスクを背負うに対し、政治家は当選さえしたらあとはほぼリスクなし。そのため、お客さんに役立つことができると尊敬される仕事です。競争もそんなに激しくないですし、やりがいのある仕事ではないかと思います。
【ひと言】
本来起業家や政治家は、人のために役立つことを目的に取り組む仕事なので、子供には好感を持ってもらいやすい仕事のはず。また自分のためだけに頑張れる仕事とは違い、他人のために役立つことで能力以上の大きな力を発揮することもできます。今一度何故起業するかを考え、子供から尊敬を集めることのできる経営者を目指すべきと考えます
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