事業に関して、将来予測をすることはとても難しいことです。特にIT化が急速に広がっている最近の事業は、変化の速度が速すぎて、何がどう変わっているのかその検証をすることさえ素人には難しくなっています。
わたしが事業の変化を意識するようになったのは、1990年代後半に金融危機が発生したときでした。大手の山一証券や北海道拓殖銀行が倒産したとき、ほとんどに企業の資金繰りが厳しくなり、経費削減の大号令のもと大規模なリストラを初めて実施した時期です。
この時を境にしてわが国では人材派遣会社が急速に増え、業務委託を利用した仕事の流れが一般的になりました。20世紀型企業経営と21世紀型との違いを意識したときです。同時に、パソコンが会社にどっと入り込んだ時期でもあります。
それから少し経って、08年にはリーマンショックが発生しました。この時も米国の投資銀行による過剰融資が原因で、金融不安は世界的に広がりました。日本においてはその結果として、「より安く」「より早く」「よい商品・サービス」が求められるようになりました。
景気の波が巨大なうねりとなる経済危機を発達するに従って、事業においては1段高いギアチェンジを求められるようになりました。そこで気付いたことですが、危機が起こる前ののんびり思えた過去の状態に戻ることはないのではと言うことです。
現在感染が続くコロナ禍が収まった後の経済についても、過去の経験から元の状態に戻るとは考えづらいです。それなのに現在店舗経営をしている人の多くは、一日でも早く2年前の状態に戻ることばかり考えているようにしかみえません。
そろそろ、物事を単純に考える思考法を改めて、大震災や災害がたびたび起こる現代の日本の現状に合わせた考え方をしてはいかがでしょうか。単純な将来予測はなかなか当たるわけではありません。今は、将来予測に代わる方法でこの先の事業を考えるべきです。
【ひと言】
過去の成功体験を基にした予測は、日本ばかりでなく世界の事業家たちが当たらないことで頭を悩ませています。そこから米国生まれたのがデザイン思考という手法です。デザイン思考の手法は、今相当広い地域で採用が進んでいます。将来予測を行う上で参考になるのは、モノゴト考える上で余談を持たないで考える、そうすることで新たな視野を獲得することができます。
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