新型コロナウイルスの感染拡大が1年以上に渡って続いているため、旅行の宿泊施設にはお客さんの予約が減って苦労しています。しかも2年前の2018年6月には、民泊新法が施行され全国各地で民泊が開業したばかりでした。
特に、北海道札幌市は民泊の開業が多く全国的に注目を集めていました。その札幌では、この1年の間に約1500件の民泊が廃業しています。一方、この厳しい環境の中でも開業する人もいて、400件近い民泊が新規に開業しています。
この開業数には驚きました。現在、全国的に外国人観光客の来日はほぼゼロ状態が続いています。ただ、国内旅行を楽しむ日本人観光客の民泊利用はそれほど減っていなくて、19年秋と20年秋とを比較すると昨年は3割近いお客さんの減少で留まっています。
また大きな特徴として、100件以上の民泊部屋を運営している大手の倒産や廃業は増えていますが、小規模事業者の方はしぶとく営業を続けています。以前は市街地の民泊に宿泊者は集中していましたが、今は郊外の民泊に人気が集まっています。
民泊事業の持続性から言いますと、他人の住宅や施設を借りて営業するより、規模は小さくても自前の住宅で開業する方が、このビジネスで成功する確率は各段に高くなります。今現在も、コロナの中でも安定的に事業を継続しています。
3年前から1年半、急速に増加した民泊でしたが、手軽に儲けることができるとされる民泊経営の時代はとっくに思わっています。今後は民泊第2期として、腰を据え持続的に営業ができる本格的な宿泊経営の時代が始まります。
自社の民泊を利用してもらいたい顧客ターゲットを絞り込んで、他社には真似のできないサービスを真剣に考えるときです。単に民泊数を増やすことばかりを考えるより、しっかりした自分のブランド作りを考える時期のように思います。
【ひと言】
これまで20年近く起業する人を見てきましたが、誰もが同じ方向を向いて一斉に走り出す開業は大半が上手くいっていません。古くは白いたい焼きが全滅しましたし、CDショップ、地域情報紙、リサイクルショップ、宅配弁当、唐揚げ店、整骨院・マッサージ系、小型フィットネス、そして民泊などがあります。みんなが同じ方向のビジネスで開業をして、苦しんでいる事業です。やはり人とは違うビジネスを考えることが重要な選択です。
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