「授業のない学習塾」として話題となっていた武田塾が、最近すっかり評判を落としています。ライバル学習塾の信用を陥れるような投稿をSNSで行っていると抗議されたり、一部校舎の職員が口コミサイトでやらせ記事を書き込んでいるなどと指摘されています。
武田塾は予備校と学習塾とを併設していて、04年の創業から従来型の学習塾とは一線を画した指導法が人気を集めていました。これまでの塾講師は、集団にしろ個別指導にしろ指導要領を復習することに重点を置いて指導してきました。
武田塾の場合、指導のために使用するのは市販の参考書。塾コーチは学習法を教えるのではなく、塾生が志望する学校向けにテキストを用意し、取り組む学習の順番やペースの相談にのって、流れを管理し企画書を作成することに重点を置いています。
これを生徒と一緒に週1回で考え、毎日学習することを習慣化させることが仕事です。そのため絶えず連絡をとって受験生のパートナーとして緊張を持続させることに専念します。これまでの学習塾とは「授業をしない」「習慣づけにコミットする」ことが違うポイントです。
ダイエットビジネスとして従来型とは一線を画するRIZAP方式にとても似ている手法です。わが国でのダイエット方法というと、毎日の食事に対する規制や運動方法に重点を置くことによって痩せることを目指していました。
RIZAP方式は、利用者の食事や運動を24時間管理することによって大幅な減量を可能にしました。当初、ライバル企業はこの方式を一時的人気と考えていましたが、時間が経つに従って持続的な効果を見込めることがはっきりしてきました。
最近、新たなダイエット法がほとんど話題にならないところから、RIZAPの優位性は今も続いているような気がします。武田塾の塾生管理による学習法も効果はあると思います。ダイエットや学習塾以外にも、この管理による手法に可能性があることは確かです。
【ひと言】
わたしはビジネスにしろ、私生活にしろ、スポーツにしろ、変化にとても興味をもっています。毎日、天気が変わり、自分の体調が変わり、関心事が変わるように、全てのモノゴトは変化しています。多分、自分では同じと思っていることも、自分の関心の外では変化が続いていると思います。この変化の勘違いがビジネスにおいては大きな間違いを引き起こす原因になります。武田塾でも変化が起こり、一方教育サービスの世界にも変化はあるはずです。
人気ブログランキングへ