コロナ禍が長引いていることで、会社経営をしている中高年の人たちの多くが、経営に対しとても弱気になっています。今の会社をそろそろ畳もうかと考える人たちと重なる世代の人たちです。
わたしの頭に浮かぶのは、安倍前首相がよく口にしていた「この道しかない」と断定的に道を閉ざす手法。東京オリンピック、北朝鮮相手の拉致問題、ゼロ金利の金融緩和など、「この道しかない」一本で押し通してきました。
自分の意思の強さをアピールする手法なのでしょうが、一徹に判断を変える気はないということで、「この道しかない」を連発していました。意思の強さより、あれこれ悩むことのないとても安易な手法です。
デジタル時代になったことによって、日本でのビジネスも情報量が圧倒的に増えています。一度決断したことであっても、その後の社会の変化に合わせ判断を変える必要に迫られるシーンが多くなっています。
現代の判断方法は、観察→方向性→決定→行動のOODA(ウーダ)にみられるように、一つの固定した判断に決めるより幅を持たせて方向性を示し、その幅の中で調整する方法が主流になっています。
この方向性という判断の仕方が、前首相も中高年の経営者にも不満のようです。多分、今は答えをだすより、答えを出すための解決法にどのような方法で選択するか、こちらが重要なことを理解していないようです。
わたしも過っては「常識」「思い込み」「直感」など、深く考えることなく使っていた一人。デジタル化の時代になって、しっかりした根拠のある答えを導くためには、解決法が大事であることを認識できない人はビジネスに弱気になる時代です。
【ひと言】
よく今の時代は、デジタル化が進んでいることで変化が激しいと言われます。そのため変化を無条件で受け入れたことで、ビジネスに失敗した話をよく聞きます。典型的なのは、政府が「この道しかない」で進めた話の多くです。やはり、何が変化しているのか確認することは大事です。よく考えないと失敗の連続になり、経営者として失格することになります。振り返ってみると、安倍前首相は多くの課題を振りまきましたが、何一つ解決できずに辞めました。
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