現代社会は極端に失敗を恐れる社会です。会社勤めしている人の中には、失敗を恐れて毎日をビクビクして過ごしている人も。ただ思い返して欲しいのですが、日ごろ自分が正しいと思って行動している個人的な規範はどこから生まれているか?
子供の頃に親からきつく注意された物事や、学校の先生から教えられたことも多いと思います。会社で上司、先輩から指導されたことも少なくないはず。そんな中の一つに、自分が過去に失敗したことで身をもって覚えたことがあるはず。
大人になってからは、失敗を経験したことによって人とは違うルートを通して身に付けた物事があるはずです。ノーベル賞受賞者の経歴には、間違いなく大きな失敗を契機に成功への道筋を発見した話が出てきます。
一方、起業した場合には絶対に失敗は許されないとされています。失敗は、初期投資の無駄遣いを意味していますから、失敗の回数に比例して起業自体の失敗にもつながります。ここには切羽詰まった事情が生まれてきます。
そこで実際に起業する前段階において、思い切って失敗の許される環境づくりを意識的にすることを勧めています。具体的方法でいうなら、前段階でも目標値を高く設定することで失敗をすることが多くなります。
特に時間設定などで初期段階の準備期間を短く設定すると失敗につながります。そのため、常識的な準備方法では無理ですから、画期的方法を考えようとして失敗するケースです。ただここで考える画期的方法が、これまでの思考回路を大きく変えることにもなります。
ノーベル賞とは言いませんが、失敗の近くにはチャンスが顔を出していることも確かです。また失敗に対する耐性もできます。失敗経験の少ない人は、その後の後処理に不慣れなため、精神的に参ってしまうケースが多いです。
決して失敗を賛美するわけではありませんが、失敗は珍しいことではなく人間誰もが犯すことです。失敗をきっかけにして人間が成長するチャンスにもなります。無闇に怖がらず、冷静に失敗を見る目を養うこともビジネスには大事です。
【ひと言】
起業する人のなかには失敗することをほとんど考えない人がいます。上手くいっていることばかりを考えるタイプです。これはこれで怖いですが、もっと怖いのは「自分は失敗しない」と勝手に決め込むタイプ。超有名大学出身者によく見られますが、この人たちの武器は要領のよさです。そのため自分の力で起業する人は少ないです。要領は既存の組織では必要ですが、新しい組織の起業では役に立ちません。
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