あまり大きくは取り上げられませんでしたが、「27歳 小学校女教師が売春」の記事はショッキングでした。東京・新宿の歌舞伎町で、その教師は売春目的に男性を誘いおとり警察官に逮捕されました。
新聞記事によりますと、昨年も一度逮捕されていて、今年2月から再び売春したところを警察に逮捕されたようです。学生時代からの借金300万円があり、その返済目的で売春を繰り返したというのが公式発表です。
現在、全国の大学生も卒業性も高額の学費負担で苦しんでいます。長引くデフレによって親の収入が増えないことがありますし、大学の学費は年々上がり続けていますから、本人がアルバイトをしても支払えなくなっています。
わたしも、親族や知り合いの奨学金の保証人になっている身で、卒業して社会人になった本人は今も返済を続けていると思います。ただ残念なのは日本においては、奨学金返済に関しあまり問題になっていません。
米国では昨年の大統領選挙において、大学生や院生の卒業後の多額の借金に関して重要課題となりました。非営利団体が行う調査では、3人に2人が学生ローンを抱えていて、平均借金額も3万ドル(330万円)近くになっていると報告があります。
日本の場合はほとんど大規模調査さえ行っていない状態で、最近大学院生の3人に1人が相当額の借金に苦しんでいる報道があった程度です。問題なのは、資金不足で悩んでいる人が多数いるのに、問題視する政治家やメディアがほとんどいないこと。
わたしはここに、日本社会が抱えている大きな問題があるように思います。今、社会の関心はその多くが高齢者や子供に向けられていて、10代後半から20代の若者にはワクチン接種にしろ、貧困問題にしろ目が向けられません。ここを掘り下げて考えたいと思います。
【ひと言】
50年前の学生と現在の学生とを比べると、昔は本当に貧しい学園生活でしたが、学生は言いたいことを言える特権がありました。デモが日常的に行われましたし、学生が駅前でカンパをお願いしますと市民から多額の寄付が集まりました。ほとんどの大人が戦争でたいへんな思いをしましたから、戦争を起こさないために真剣でした。50年経ちますと、戦争への危機感は薄れますし、戦争を賛美する風潮が強くなっていることを感じます。
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